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ーAsideー


「だ、大丈夫!?」


「怪我してないか?」


『うん。平気』



また心配をかけてしまった。



「色々災難だねぇ」



呑気にペン回しをする莉桜。



『…勉強進んだ?』


「全く」


『ははwそっかじゃあ今からがんばろ』


「そうだね」



さっきよりも周りからの視線を感じる気がする。なんだと思って目を合わせてみると勢いよくそらされる。何かを恐れているような表情だった。


渚達何かしたのかな。ここには武器になるようなものなんてないけど。



「ん〜?わかんない…」


「どこ?」


「(3)なんだけど、ここまではわかったの」


「ああ、これさっき教えてもらった。難しいよね」



渚とカエデいい感じになってるし。別に羨ましくないけどね?青春だなーって。


有希子や愛美、莉桜は好きな人がいるんだろうか。磯貝はどうだろう。優しいし面白いし誰かが「優良物件」って言ってたくらいだからすでに彼女いそう。


あー私も青春したい。


すでに2度解き終えている問題集を閉じ、国語の教科書を黙読する。


金木さんから本を借りて読んでいるうちに漢字の読み書きはだいぶできるようになった。登場人物や筆者の気持ちも最初よりは汲み取れるようになったほうだ。タコ先生にも褒められたし。


磯貝の手が止まっていることに気づく。



『どうした?』


「あぁ。ここがわからなくて」


『数学?』


「ああ」


『これは一回出来ちゃえばあとは簡単だよ』



わかりやすいようになるべく端的に説明する。磯貝は飲み込みが早く後半は自力で解いてしまった。



「ありがとう東雲」


『どういたしまして』



磯貝が目をそらしてくれない。



『まだわからないところある?』


「あ、いや。ほんとありがとう」


『うん』



磯貝は頰を赤らめてノートにシャーペンを走らせた。室内暑いのかな。みんな涼しそうに見えるけど。気温がわからないって結構不便かも。





図書室が閉まる五分前、私たちは退室し、行きと同じ廊下を通って生徒玄関に向かう。時間帯の問題でかもう人はあまり残っていなかった。



「涼しいところで勉強すると捗るよね!」


「そうですね!すぐに頭に入る気がします」


「誘ってくれてありがとう磯貝くん」


「どういたしまして。やっぱみんなでやった方が頑張れるな」


『そうだね』



今日の夕飯はどうしようかと考えていると後ろから手を引かれる。カエデかなと思ったが、カエデは渚と前を歩いていた。

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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります! (2019年5月25日 0時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです! 真相が明らかになっていく...! 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください! (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます!なかなか物語が進まず申し訳ないです…!完結目指して頑張ります!! (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます!Part7でも、更新頑張って下さい!応援しています! (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:eye | 作成日時:2019年5月19日 22時

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