陸話 ページ9
『…ふー。…ありがとう。オッケーオッケー。戻って良いよ。』
乱「本当にごめんなさい…。」
『いや別にぃ。』
愛「お、お待たせしました！」
乱ちゃんが隅に戻ると同時に、愛莉が戻ってきた。
ロコを連れて。
大量の紙束を持って。
『あ、愛莉さん。よくその紙持ってドア開けれたね…。』
愛「私、霊力多い方なの知ってますよね？物操れるの知ってますよね？」
『霊力こんなので使ってたらキリないよ…。』
霊力ってチートだから、物は操れる、怪我を治癒することが可能、思い浮かべた物を出すことも可能、風を吹かせることも可能、その他諸々。
でも、霊力は消費すると気絶したりするから。
最悪死に至るから。
愛「霊力使いの抹茶先輩に言われたくはないです！」
『何だと！？』
ロ「あ、あの…退いて…。」
愛「え？」
愛莉とわしが口論を起こすと、聞こえてきたか細い声。
理解した愛莉がドアの前から退く。
すると、フラフラとロコが入ってきた。
愛莉が入り口で立ち止まり、入れなかったのだ。
『ご、ごめんよロコ！』
ロ「あ、抹茶ちゃん〜。大丈夫だよぉ。」
比較的大人しい、感情を表に出さない……強いて言うならまんばちゃんの優しめ女子バージョン。
そんなロコは、小柄な見かけによらず力持ちである。
まぁ、ずっと持ってたらフラフラにはなるけれど。
梅「ロコ、ありがとう。座って？愛莉も、ほら。」
愛「は〜い！抹茶先輩の隣いただきぃ！」
ロ「分かりましたぁ。」
『お、やっと開始？』
司会的な梅香さんが声をかけ、愛莉とロコが着席。
辺りの空気は、急にピンと張り詰めた。
梅「それでは、撲滅課部長会議を始めます。礼。」
その場にいた全員が礼をする。
梅「司会を務めさせていただきます、強制執行部部長の梅香です。では、強制執行部から自己紹介をお願いします。」
『はい。強制執行部、抹茶です。』
愛「同じく強制執行部の、愛莉です〜。」
梅「では、撲滅部さん、自己紹介をお願いします。」
梅香さんの指示に従い、わしたちは自己紹介を行う。
撲滅部も自己紹介を始めた。
玖「撲滅部、部長の玖芽ですわ。」
乱「撲滅部の撲滅部隊、乱藤四郎です。」
梅「では、和睦部さん、自己紹介をお願いします。」
慧「和睦部部長の慧琉です。」
歌「歌仙兼定です。」
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作者名：宇治抹茶 | 作成日時：2019年3月22日 0時
