壱話＊日常紹介(有沙編) ページ4
愛「抹茶先輩、朝ですよ！」
わし、Aの朝は可愛い後輩の愛莉で始まる。
愛「ほ〜ら、起きて。」
きっと、愛莉は堀川と気が合うよな〜とか考えながら仮眠室のベッドから上半身を起こした。
家なんて、本丸なんてない。
平和に過ごしてたら突然審神者にされたクチで、家族と全く連絡を取ってない。
本丸は、乗っ取られた。
今わしが住む(仮)のは、ブラック本丸対策委員会のビルの強制執行部のフロアである。
わしだけでなく、多分強制執行部の社員は全員此処だと思うよ。
愛莉が叫べるのは、わしの起床が遅すぎるからってだけ。
愛「今日は朝っぱらから会議ですからね〜。キッチリ袴着てもらいますよ。ジャージだなんて許しませんから。」
『分かってる分かってる。夕方からは本丸潰しでしょ。知ってる知ってる。』
愛「分かってるなら起きましょうよ！」
ブラック本丸対策委員会(撲滅課強制執行部)にこれといった制服はない。
強いて言うなら、「黒」。
それぞれ好きな物を着て過ごしているが、そりゃお偉い様に会うときとかは少しちゃんとしたのを来ていくのが礼儀ってやつ。
わしはいつも黒色のジャージを着てビルを行き来してるんだけれど、本丸潰しとか会議とかは黒の袴を着ている。
本丸潰しのときは緑色の狐のお面とかを着けたりもするなぁ。
愛「ほら、顔洗って。歯磨きして。服も着替える！」
『お母さんじゃん愛莉〜。それくらい分かってるってば。』
愛「もう9時ですよ！？」
『3時まで昨日の本丸の書類やってたんだ。6時間は寝かせてよ。』
愛「朝起きてやってはいかがですか！？」
愛莉が叫びながら仮眠室の中にある洗面所を指差す。
わしも立派な大人だ。
これ以上文句は言わずに洗面所で洗顔と歯磨きを済ませた。
そして直ぐ様愛莉から袴を押し付けられる。
…うん、この子良いお母さんになるよ。
苦笑いしながら袴に袖を通す。
そしてまた直ぐ様仮眠室の開けられたドアを指差した。
愛「梅香部長は既に会議室でお待ちです。ほら、行きましょう！」
『…はぁい。』
聞くところによると、愛莉は毎朝5時30分に起きるらしい。
元気だね、17歳愛莉ちゃん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：宇治抹茶 | 作成日時：2019年3月22日 0時
