* ページ34
今にも泣きそうな六郎を、そっと抱き締める。
『私はまだ死なないよ、死ねないよ』
「うん」
『ね、大丈夫』
これくらいの事で《死》まで発想が飛ぶ六郎は、もうすっかりバイト先に染まってるな。
でも確かに《死》なんていつ来るか分からない。
生きるってことは、死と背中合わせだから。
最後まで、精一杯生きたい。
『まだやることいっぱいあるんだもの』
「うん」
『死ねないわ』
「うん。俺に解剖させないで」
『何、あんた死んでからしか死ねないの?』
「うん」
『んな、勝手な』
何なんだこの男。
つい笑ってしまった。
心配症だなぁ、本当に。
優しいなぁ、本当に。
…好きだなぁ、本当に。
『…ありがとう』
何かそう言いたくて、つい口からこぼれた。
70人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜絵笑美(プロフ) - らりさん» ありがとうございます!最初はこんな設定で良いのか、見てくださる皆さんは久部くんのこと好きなのに良いのか不安でしたが、そんなの吹っ飛びました!20日が試験日ですので、終わったら大量更新しますね! (2018年11月18日 17時) (レス) id: 087612a236 (このIDを非表示/違反報告)
らり - 主人公の方が好き感低いタイプの小説初めてで、とっても面白いです。更新再開してもらってよかったです!忙しいとは思いますが、今後とも無理せず頑張ってください!楽しみにしてます。 (2018年11月18日 8時) (レス) id: 5a234b7cd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜絵笑美 | 作成日時:2018年5月21日 1時