04.桃色の少年 ページ6
昨日のAはヤバかった。
まだ子どもだから、と油断したがヤバかった。
そして、今日俺とAはデパートに買い物に来ていた。Aの必要な生活用品とその他を買う為だ。
因みに今は服がないので俺が昔着ていたお下がりを着ている。似合ってるが、やはりもっと似合うものを買いたい。
「とりあえず、下着と寝間着、その他諸々は買えましたね。あとは普段着が必要です」
「そうだな。普段着を買うなら…2階だな」
「…あの、今更なんですが、こんなに買って貰ってよかったんですか?」
「?Aは俺と一緒に住む事になったんだから、当たり前だろ。それに金なら腐る程ある」
俺は実はブラックカード?を持ってる。
買い物の時に取り出して使ったら、Aが珍しく目を真ん丸にしていた。
あと…あれだ。…こ、子どもの手は…結構小さくて柔らかいものなんだな………は!何を考えて…!俺は変態か!
「まんば君!?何故いきなり顔を殴ってるんですか!?」
「罰を受けただけだ」
「自分から…罰、ですか」
「え…まんばさん?…あ!ほ、本当にまんばさんだ!」
「「?」」
名の呼ばれた方を見ると、そこに見えたのは小さな桃色のふわふわ頭。空色の瞳。
「秋田…か?」
「はい!秋田です!お久しぶりです、まんばさん!」
綿菓子の様なふわふわとした笑顔で、こちらに駆け寄ってきた秋田。
秋田藤四郎。
前世、初期刀の俺の次に来た短刀。初鍛刀。
素直で真っ直ぐないい刀。
「まんばさんも買い物ですか?…?」
秋田の目線が手を繋いでいるAへ向く。
しばらく屈んででじーっと見つめた後、やっぱり!と嬉しそうにはにかんだ。
「主君、ですよね!」
「おや、流石秋田です。すぐにバレてしまいました」
「当たり前です!僕が主君を間違えるはずがありません!主君!ずっと会える日を待ち望んでいました!」
「私もですよ、秋田」
「!〜〜〜っ、主君ーー!」
Aと涙ぐんだ秋田がその場で抱き締め合う。
幼い元主と癒しの秋田。
…和む。
「自己紹介させて下さい。私は天野Aです。6歳です。もう主ではないので、気軽に呼んで下さい」
「あ!じゃあ僕も!粟田口秋田です!9歳です!では…Aちゃんと呼ばせて貰いますね!」
「俺は前と変わらない。好きに呼んで構わない」
「はい!では、今まで通りまんばさんで!」
「ああ、それで構わない」
本当に嬉しそうな秋田を見ると、少し頰が緩んだ。
これは中々嬉しい再会だ。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!もし続くようでしたら、続きを楽しみに待ってます!(*´ω`*) (2021年9月26日 5時) (レス) @page31 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ぎゃんかわ…これからも無理せずに頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年1月7日 12時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - テクノさん» 癒されてあげられている様でとても嬉しいです^ ^ (2019年3月21日 0時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 通りすがりさん» 教えて下さり、ありがとうございます!自分なりに訂正したのですが、まだおかしい点がある様でしたらまたご指摘お願いします! (2019年3月21日 0時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
テクノ(プロフ) - まんばちゃんと主ちゃんがかわいくて癒されます (2019年3月21日 0時) (レス) id: 5d0adffebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2018年4月1日 21時