23.生前と今 ページ25
言いたい事も言えましたし、まんば君も私が言いたい事の殆どを言ってくれたので、とりあえず満足しました。
…ヒーローざまあみやがれ、です。
まんば君に再び抱えられ、チラリとあの緑の髪の少年を見た。
何故か驚いた表情でこちらを凝視している。それに泣きそうにもなってる。
「…そんなにあいつが気に入ったのか？」
「ええ。何でですかね、放っとけないんですよ。彼のように自分と言う人間は弱いと思い込んでいる人は」
「……」
「言っときますけど、まんば君も中々でしたからね？」
「は？」
急に自分の名前を挙げられ、キョトンとした表情で私を見た。
「生前、まんば君は私がどれだけ写しであっても貴方は貴方。貴方は山姥切国広という傑作だと何度言っても聞いてくれませんでしたし」
「あ、あの頃は…っ」
「やっと認めてくれたかと思えば、新しい刀剣男士が来る度に落ち込み始めますし」
「そ、れは…だな！」
ツラツラと出て来る過去の話を持ち出すと、まんば君は青ざめたり赤くなったりと忙しかった。
そう思うと本当に今はちゃんと自分の存在意義を持ってくれていると思う。
「まんば君」
「なんだ！」
ぎゅっと彼の首に腕を回し、耳元に口を近付けた。
「私の初めての刀は貴方です。他の誰でもない、貴方だけなんです。今はれっきとした人ですが、それでも私の一番なのには変わりません。
それだけは、覚えて置きなさい」
内緒ですよ？と人差し指を口元に寄せ、照れ臭く思いながら笑った。
それを聞いたまんば君はこれでもかと言う程に瞳を大きく見開き、そして数秒後にボンッと言う効果音と共に顔全体を真っ赤に染め上げた。耳まで真っ赤だ。
「な、だ、おっ……〜〜〜〜ッ！！」
「ふふ、何を言ってるのかわかりませんよ？」
私的に解釈すると『何を言ってるんだお前は』ですかね？
わからないと言うのはフリです。
「ーーー殿！主殿！！山姥切殿！！」
「「！」」
名前を呼ぶ声が聞こえた。
何処だろうとキョロキョロと周りを見渡す。そこで、綺麗な水色の髪が見えた。
「…一期、ですか？」
「…一期一振、だな」
まんば君は立ち止まり、後ろを振り返る。
そして現れたのは警官服を身に纏った粟田口唯一の太刀である一期一振だった。
何とまぁ…警官服似合いますね。
元々粟田口は軍服のようなものを着ていましたし、合うのは当然ですかね。
走って来た一期を見ながらそう思った。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続くようでしたら、続きを楽しみに待ってます！(*´ω｀*) (2021年9月26日 5時) (
レス) @page31 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ぎゃんかわ…これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月7日 12時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - テクノさん» 癒されてあげられている様でとても嬉しいです^ ^ (2019年3月21日 0時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 通りすがりさん» 教えて下さり、ありがとうございます！自分なりに訂正したのですが、まだおかしい点がある様でしたらまたご指摘お願いします！ (2019年3月21日 0時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
テクノ(プロフ) - まんばちゃんと主ちゃんがかわいくて癒されます (2019年3月21日 0時) (レス) id: 5d0adffebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年4月1日 21時
