漆ノ怪 早い再会 ページ9
.
そして…あっという間に翌日の放課後がやって来てしまった。
放課後になると、寧々は私の所までやって来た。
「さあ！花子さんの所に行こうA！」
にこっと笑顔で言う彼女。
私に拒否権はない。そんな事は昨日から分かっていた。
だがしかし。
昨日あんな事が遭ったのに、また会いに行くとか…ないわ。…ないわァ。
再会が早過ぎワロタぁ(真顔)。
……くっそ！笑えないわ！！
ならせめて、私って分からない様にすればいいって事だよね？変装すべし！ナイス私！！
変装といっても簡単なもので、持って来た大きめのタオルで頭全体を覆い、何故か入っていたサングラスをしただけ。
何故かサングラスが運良く鞄に入ってた事に感謝しつつ、若干引き気味の寧々と例の女子トイレに向かった。
「よーし、寧々。サッサとやっちゃって！」
「…う、うん。するよ、するけどね？な、何でそんなに離れてるの？今日のA、なんか変…」
「ソンナコトナイヨ」
寧々が三番目のトイレの前に、私はすぐ出れる様にトイレの出入り口にスタンバイしていた。
変と言われ、少し傷付いたが、私はどうしてもそこに近付きたくなかった。
なので、ここで見守る事にしたのだ。
逃げないだけ偉いと思って欲しい。
さて、寧々が願いを叶えて貰っている間、一人で何をしていようか。と考える。
…あのさ。
疑問なんだけど、本当に願いを叶えられるの？
あの…昨日の男の子が花子さんなんでしょ？男の子だけど。女子トイレになんかいるけども。
見た感じだとそんな大層な事出来そうにないんだけどなぁ。
人は見掛けで判断しちゃいけないのは分かってるんだけどね。あ、人じゃなくてお化けか。
はぁ…もう何でもいいから早く終わ……
「きゃああああっ！Aーーー！！」
「へ…ぐほっ！」
突如叫びながら寧々がタックルして来た。
避ける事も受け止める事も出来ず、モロにそれを腹に受けてしまった私はバタンっと後ろに倒れた。
寧々はそんな事を構いもせず、私に抱きついた。
ピクピク…と腹の痛みに悶えながら、なんとか上半身のみ起き上がらせる。
「いったぁ…もう寧々！急にタックルかまさな…」
「ヤッホー、昨日ぶりだね…ヒ・モ・リ？」
ヒラヒラと手を振りながら私達を見下ろしていたのは、昨日出遭った花子さんだった。
笑顔が悪魔にしか見えない。
「昨日はよくも逃げてくれたね？」
………ヘルプ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 330人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな(プロフ) - こういう話大好き！！続き楽しみにしてます！ (10月24日 15時) (
レス) @page30 id: fe31627149 (このIDを非表示/違反報告)
chisa - キメツ学園と地縛少年花子くんのコラボ、面白かったです。更新楽しみにしてます！これからも頑張ってください応援してます！ (2022年10月10日 15時) (レス) @page31 id: c8930b3d1a (このIDを非表示/違反報告)
ふわにゃん - とっても面白いです！続き楽しみにしていますね！ (2020年7月28日 19時) (レス) id: 0abe5ea8a5 (このIDを非表示/違反報告)
水無月梅雨 - 犬夜叉要素があって、ものすごく笑いました！これからも頑張ってください！！！ (2020年7月5日 12時) (レス) id: 82fc76c663 (このIDを非表示/違反報告)
雨ノ宮紗綾 - 犬夜叉の要素があったりしてめちゃくちゃ面白かったです！更新楽しみにしてます！！！ (2020年7月2日 21時) (レス) id: 83427b663d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サヒア | 作成日時：2020年3月27日 14時
