【ツイステ】いえ、魔法士ではなくマジシャンです【名探偵コナン】 (ページ9)

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赤いペンキで塗られた白薔薇ページ9

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そうして私達はハーツラビュル寮に行く為、鏡舎にやって来た。
部屋一帯をぐるりと囲む様にして飾られている大きな七つの鏡。どうやらこの鏡が寮に行く為のものらしい。

その中でエースとデュースに続いて、薔薇とトランプで統一された一つの鏡に入った。

そしてそこには赤を基調とした寮の建物に、真っ赤な薔薇が一定間隔で飾られていた。まるで、何処かの宮殿の様な印象を覚えた。

「ほわぁ～！めっちゃ豪華だ！オレ様達の寮と全然違うんだゾ！」

『ヤメロ…虚しくなるだけだから…』

「…比較すると切なくなるからやめよう」

純粋なグリムの一言に、自分達がいるオンボロ寮を思い出してデカい溜め息が出た。

…で、でも！
もしかしたら私らの寮も発展すれば、これくらい綺麗で豪華になるかもだし！

希望は捨てちゃダメだと思うんだよね！

夢は大きく！
さあ、サッサと謝って帰ろう！！

先を歩くエース達に続いて、私達はハーツラビュル寮の薔薇の迷路と呼ばれる場所へ足を踏み入れた。
何故かそこら中に、赤いペンキの入ったバケツが置かれている。

そしてよく見ると、ここにある薔薇は上からペンキで塗られたのか、普通では有り得ない乾いてカチカチしていた。
元は白い薔薇だったらしい。ほんの少しだけ白い部分が下から見えた。

『せっかく綺麗な薔薇が台無し…』

あれ、この感覚…前にも同じ様なことを思った様な気が……って、あれだ、夢か。

確か夢ではトランプ兵が植え間違いで白い薔薇を赤く塗ってたっけ。
あの夢と似てるんだ、この光景が。

「おっ、誰かいるんだゾ」

「おっと危ない。塗り残しは首が飛ぶぞ」

『何それ物騒』

そこにはオレンジの髪に、ダイヤのマークの化粧が施された一人の男子が、せっせと白い薔薇を赤いペンキで塗っていた。

どうやらここ一帯の薔薇は、あの彼が赤く塗ったらしい。
すると彼は自分達に気付き、話かけて来た。

「ん？君達、何か用？」

「それ、何してんの？」

「これ？見ての通り薔薇を赤く塗ってるだけだけど」

「ええ！？な、何でそんな事を？」

「ん～、反応がフラッシュでカワイーね！
って、よく見たら君達昨日十億マドルのシャンデリア壊して退学騒ぎ起こした新入生じゃん」

「オレ達、卒業までシャンデリアの事ずっと言われそうだな…」

「しかも君は、その日の晩に寮長のタルト盗んで罪の上塗りをした子だ！」

『噂広がるの早過ぎワロタ』

「全然笑えねーよ！！」

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