3 ページ13
.
叫んだ私を見た太宰さんは吹き出し、中也さんは吃驚顔で心配して呉れた。
此のお二人の差は一体何なんですか…。
太宰さんに至っては毎回の様に笑われている気がするンですけど…?
あー中也さんは矢ッ張り優しい。
「んぶふッ…こ、今回のは、ん"フッ…今迄以上の叫びだったね、Aちゃん…ブフッ!」
「そりゃ帰って来たら男二人が家に居ンだぞ!?驚かない訳ねェだろうが!…悪いなA、驚かせちまって…大丈夫か?」
ほら、皆様お訊きました?
此の差。凄い差。
もう太宰さんなんて知りません!中也さんだけで充分です!お帰り願い頂きたく!
『お帰り、邪魔してるぞ』
スーッと現れたのは私が初めて視た幽霊の織田作さんだった。
彼は太宰さんに憑いているらしく、何時も一緒なのは判っていたが、こう突然出て来るのには如何にも慣れないでいる。
声を出して挨拶すると不審なので、軽く小さく会釈する。
それだけでも織田作さんは判って呉れるので、大変助かる。
あ、でも…太宰さんを帰したら織田作さんも追い出す事になりません?
其れは…駄目ですね、織田作さんには何の害もありませんもん。うん。問題は太宰さんだけ。
『ほう…貴女が有島Aさん、ですね?』
「ヒョエ」
中也さんの肩からにょきりと現れたのは、又してもかなりの美形さんだった。
長いウェーブがかった黒髪に、白い肌。季節外れのマフラーと手袋、耳宛、冬物の外套を見に纏っている。
とてもかなりの美形さん。
太宰さんにも中也さんにも織田作さんにも匹敵する程の美形さん。
『自己紹介が遅れたね。私は…蘭堂。
今は彼…中也君に憑いている。彼の家に居たのだが、任務で此方に来ると訊いたので、私も着いて来る事にしたのだ。
暫くの間、宜しく頼むよ』
……ま、
ま、又美形さんが増えたァああああ!!
え、え、待って。待って?
今合計で四名?居るから…美形さんが四人、私の家に滞在してるの?
否否!先ずは何故太宰さんと中也さんが我が家に居るのか!ですよ!
否ね、慥かに暫く此方に居るとは訊きました、ええ、訊きましたけど。
「…えーと、あの…何故お二人は家に…?」
「おや、訊いてないかい?」
「え、えーと…?」
「連絡されてたと思ってたンだが、其の様子だと未だだったか」
「え?え?」
な、何?
一体どゆこと?私、何も連絡来てませんよ?
説明プリーズ、非常に求めてます。
.
1165人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
?*。?神??*。(プロフ) - 鏡花ちゃん惚れるて…( (4月20日 21時) (レス) @page31 id: 21074ec137 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 神作ですね!これからも更新をお待ちしてます。 (11月8日 13時) (レス) @page31 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 鏡花ちゃん…好き… (10月29日 1時) (レス) @page30 id: be2fe8a188 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 本当に神がかってました、、!投稿大変だと思いますが頑張ってください!🫣💭 (2022年11月27日 18時) (レス) @page29 id: cd0eeb5975 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - 更新をお願い致します!(土下座)楽しみにしてます! (2022年7月8日 23時) (レス) @page28 id: 9ad11557a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サヒア | 作成日時:2019年7月20日 2時