ポートマフィア ページ36
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キーンコーンカーンコーン、と今日の終わりを告げるチャイムが学校に鳴り響いた。
「はーい、今日の授業はここまで!帰り道に気を付けて帰るのよー!んじゃ、解散!」
うん。此の先生好き。
何時も同じ時間に終わるし、其の儘直ぐ帰れるし、気楽に話し掛けられるし、美人さんだし、好きだなぁ。
出していた教科書やノート等を片付け乍、そう考えていると、「Aー!」と名前を呼ばれて振り返る。
其処に居たのは笑顔が可愛い幼馴染の青子ちゃん。
鞄を持って私の席迄来ると、「一緒に帰ろ!」と明るい声で話し掛けてきた。
断る理由も無いので、何時も通り素直に私は「うん!」と頷いた。
其処であれ?と違和感。
「青子ちゃん、快斗君は?」
「え?快斗?快斗ならさっきまでそこに…って居ない!?」
「もう帰っちゃったのかな…」
「ったく、バ快斗!先に帰るなら一言くらい言ってからにしなさいよね!もう!」
「ま、まあまあ…。何か急ぎの用事があったかもしれないし、ね?今日は二人で帰ろ?」
怒る青子ちゃんを宥め乍、私達は何時もの様に廊下に出た。
そして少し奥の方に探していた快斗君が居た。
もう一人誰か居る様だ。
「あ!快斗!と…紅子ちゃんだ!」
快斗君と一緒に居たのは小泉紅子ちゃん。
隣のクラスの凄い可愛い美人さんだ。
殆どの男の子が彼女に夢中になっている。判らない訳がない。こんなに誰もが目を惹く美少女なのだから。
様子を見る限り、小泉さんが快斗君に何かを言っている様だ。
何の話をしてるンだろ…。
内緒話、って事は誰かに聞かれたくない事なのかな?それとも……付き合ってる、とか!?
…否、でも其れだったら快斗君があんな「はあ?意味わかんねー」みたいな顔しないしなぁ。
何だろ?
「いい事?絶対に目を離しちゃ駄目よ?じゃないと…」
「あーハイハイ、わあってるよ…」
「?」
…何だろ、凄く気になります!
じーっと見ていると、快斗君の後ろに居る盗一さんと目が合った。
するとニコッと笑い、そして真逆の此方に私の居る方にやって来た。え"。
ビシッと固まると、変わらず笑顔な盗一さんが耳元に近付き、一言呟いた。
『最近何か変わった事とかなかったかい?』
「変わった事…?」
『例えば誰かに会った、とか』
あ、もう私が視える人間だってバレてますのね。
青子ちゃんが快斗君達の方に夢中になってる内に、コクリと頷いた。
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9Sに殺されたいロリコン - あ…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………キモくてすんません (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - すみません……この子が可愛すぎて悶てるわぁっ!!あぁっ!!喰いたい。(真顔)安室さんの女スカ? (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - リリンゴさん» 本当ですか!?有難うございます!続編を作ってる最中なので、是非出来たら其方も読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月16日 23時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
リリンゴ - おもしろいです!最高ですね! (2019年7月13日 18時) (レス) id: 547ee901cf (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 綾乃さん» 綾乃さん!いいお名前…!有難うございます!頑張らさせて頂きます! (2019年7月7日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年4月16日 1時