ピーチレディ (ページ1)

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寂しさページ1

｢お誕生日おめでとう～！！！！！｣

｢…わ、ありがとう！｣

今日でわたしは20歳を迎えました

大学終わりにカラオケに誘われ
入ってみると
壁には可愛い飾り付けがされてあり
たくさんの風船とたくさんのプレゼント
よくインスタでみるような
キラキラ女子の理想の誕生日サプライズだった

｢…もう20歳かぁ、｣

いつも一緒にいる
大学でできた友達4人が
盛大にお祝いしてくれて
すごくすごく嬉しかった

｢…みんな、ほんとにありがとうね｣

｢ほらー！泣かないでー！｣

｢泣くと思ったー！｣

嬉しくて、思わず出た涙を
みんなが笑顔で拭ってくれた。

｢…でも、やっぱり20歳までに彼氏つくるって目標、達成出来なかったのは悔しいなぁ(笑)｣

｢そんな焦って作らなくてもいいんだよ｣

｢でも、20歳にもなって1度も出来たことないのはさすがに不味くない？！｣

｢えー？そんな人いっぱいいるって～！｣

｢そうそう！安心して(笑)｣

｢誕生日の日にそんな寂しいこと考えないの！(笑)｣

｢Aは可愛くて性格もいいんだから、これからできるって、！｣

そうやって慰めてくれるけど
そんなこと言ってるみんなは
彼氏持ちなんだよなぁ…！！！！

20歳になって
1度も彼氏ができたことないわたしは
友達からのサプライズに幸せを感じつつも
少し寂しさを感じていた。

.

.

｢じゃあ、そろそろ帰りますか！｣

深夜をすぎたころ、
パーティーは終わりを告げた。

全員最寄りの駅が違うため
ばらばらの電車に乗り帰っていく。

さっきまでわいわい楽しかったのに
急にひとりになるとぽつん、と心寂しくなって

ああ、こんな時彼氏がいたら
ずっと一日中一緒にいてくれたのかな
なんて思ったりもした。

｢…まだ帰りたくないや｣

もう大人なんだし
1日くらい夜遊びしたっていいよね？

寂しい気持ちを埋め尽くすために
目の前にあったおしゃれな風装の
〝Cafe＆BAR Perfume〟とかかれたお店に
ふらっと足を踏み入れた