桜田学園レイン部。-1- (ページ33)

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ナツも、レイン部に入れる人の1人。

休み時間は、時々友達との約束を断ってまで、部室に来てくれる。

前に、『何でそんなに優先してくれるの？』って聞いたら、『え？だって、Aはあたしの親友でしょ？優先するのは当たり前。・・・もちろん友達も大事だけどね？ww』って言ってた。

まさかそんな風に考えてくれてるとは思ってなかったから、ビックリした記憶がある。

2階への階段を上りながら思い出していると、

ナツ「A？どうした？」

ボーっとしてる私を、不思議そうにナツが覗いてきた。

「・・・ん？……あぁ、何でも無いよ？(笑)」

ナツ「あ・・・そ。」

私がそう言うと、ナツはつまらなそうに前を向いた。

翔「ボーっとしてたのって・・・恋？ww」

急に翔くんが、口を挟んだと思ったら、いきなりそんな事を言い出した。

ナツ「えっ！？そうなの！？」

変なトコで素直なナツは、翔くんが言った事を鵜呑みしそうになってる。

「違う違うww」

私が笑いながら訂正すると、ナツはどこかホッとしたような表情を浮かべた。

ナツ「何だ・・・ビックリしたぁ～・・・(笑)」

「何で翔くんは、すぐにそういう方向に持ってくかなぁ～・・・！」

私が、少し怒りながら翔くんの方を向くと、

翔「だって、人がボーっとするなんて『恋』か『眠い』かのどっちかだろ。(笑)」

・・・って、笑いながら言った。

そうこうしてる内に、私らは既にあの長い廊下まで歩いて来ていて……

ホントに、この5人とナツ、詩先輩・りんりん先輩と居ると、時が過ぎるのが早く感じる。

数時間前までは、2階にまで溢れ返っていた受験生達が、今はチラホラと残る程度になっていて、その代わりに、在校生が多くなってきてる。

まだ少し顔合わせには時間あるんだけどね・・・やっぱり皆、冬休みとはいえ暇みたい。(笑)

そして、部室の前に着いたので、先頭でナツと2人歩いてた私がドアを開けた。