桜田学園レイン部。-1- (ページ28)

今日:28 hit、昨日:0 hit、合計:9,954 hit

@26 ページ28

凛「ほら！A行くって。離れなさい。」

そう言って、横から抱きついてる詩先輩を引き剥がす、りんりん先輩。

詩「えぇ～・・・」

「詩先輩。」

詩「ん～・・・？」

「・・・また……来ますから。・・・ね？」

私はそう言って、詩先輩の方を向いた。

すると、詩先輩の顔が真っ赤になった。

凛「あーあ。(笑)」

「え……？」

すると、次の瞬間、詩先輩が頭を抱えた。

「えっ・・・えっ！？」

いきなり頭を抱えた詩先輩に、戸惑いを隠せない私。

詩「はぁ～・・・」

頭を抱えた上に、溜め息までつき始めた。

急にどうしたんだろ・・・。

「詩先輩・・・？」

恐る恐る声を掛けると、詩先輩がゆっくり顔を上げた。

詩「A。」

「・・・はい？」

急に名前を呼ばれたから声が裏返りそうだったけど、何とか返事を返した。

詩「さっきの首傾げるやつ、絶対に男子の前でやっちゃダメだぞ・・・」

そう言って、私の方を向いた詩先輩の目は、少しポーっとしているように見える。

凛「あっちゃ～・・・そんなにか。」

詩「うん・・・マジで堕ちるかと思った……危なかったぁ～・・・」

「うぇ・・・あ……ごめんなさいっ！」

私が謝ると、詩先輩は目を丸くした。

詩「何でAが謝んの？(笑)何も謝る事なんて無いよ？ww」

凛「Aはホントに優しいねぇ・・・」

そう言ったりんりん先輩の方を見ると、りんりん先輩は優しい目をして、こっちを見ていた。

2人とも何て優しいんだ・・・！と勝手に感動していると、私のスマホが音を立てた。

「あ・・・すいません。」

詩「良いよ～。どうせニノ辺りでしょ？(笑)」

詩先輩がそう言ったのを横目に、スマホを覗くとニノからのLINEで。

「何で分かったんですか・・・！？」

詩「へっへ～ん♪」

詩先輩は得意げにドヤ顔をした。

凛「ニノは？何だって？」

LINEの文面を確認すると、『まだ～？俺ら自分達の部屋に居るからね。早く戻って来い。』とあった。

「『早く戻って来い。』だそうです・・・(苦笑)」

凛「そっかそっか。(笑)・・じゃあ、寮の前まで送っていくよ。」

「えっ！？良いんですか・・・忙しいんじゃ……？」

詩「ウチも行く！」

凛「Aは遠慮しなくて良いの。ww」

「あっ・・・ありがとうございます・・・」

・・・って事で、寮前まで送ってくれる事になりました。(笑)