桜田学園レイン部。-1- (ページ26)

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とりあえず頭をタオルでワシワシと拭いた詩先輩と、相変わらず私を後ろから抱きしめてるりんりん先輩。

詩「・・・んで？天使ちゃんの用件は？」

「天使ちゃんって・・・(苦笑)」

何の恥ずかしげも無く、私を『天使ちゃん』と呼ぶ詩先輩。

凛「詩はね、Aの事が大好きすぎて、バカが更にバカになっちゃったの。」

「えっ・・・私のせいですか・・・？」

詩「おい！凛菜！！」

そう言って、詩先輩はりんりん先輩の頭を叩いた。

詩「あのね、A。確かにウチはバカだよ？・・・でもね、嬉しいバカなの。」

いきなり、変な事を真顔で言い出す詩先輩。

・・・えぇ？ww

凛「はいはい。その話は聞き飽きた。Aの本題聞かなきゃいけないでしょ。」

詩先輩のマシンガントークが始まりそうな所で、すかさず、りんりん先輩のストップが掛かる。

詩「あぁ、そうだった。・・・んで？ご用件は何でしょうか、天使ちゃん。」

正気に戻った詩先輩が、私に向き直って聞いてくる。

まぁ、『天使ちゃん』がまだ気になるけど、あの5人を待たせてるから、早速本題に入る。

「あの・・・札が欲しくて……来ました。」

そう言うと、詩先輩の顔がパアッと輝いた。

詩「えっ！？A、今日寮！？」

「はい。両親がまた出張がてら、旅行に行っちゃったので・・・(笑)」

詩「えっ・・・期間は？」

「一応一週間・・・ですね。もしかしたら延期になるかもしれないですけど……ww」

そう答えると、詩先輩は急に立ち上がって、ガッツポーズをした。

詩「Aのパパママ・・・グッジョブ！！」

そう言ったと思ったら、りんりん先輩とハイタッチした。

凛「んで？今日は女子寮？男子寮？」

「あ・・・男子寮です・・・」

詩「おぅふ！」

私が男子寮だと伝えた途端、顔を手で覆った詩先輩。

凛「夕飯も男子寮？」

「あ・・・多分。壮ちゃんに夕飯頼んじゃったので・・・。」

詩「あぁ、壮介に言ったんなら良いや。」

そう言って、詩先輩は手を外してニヤッとした。

「え・・・？」

凛「あ、Aは知らなくて良いよ。大した事無いから。」

そう言ったりんりん先輩は、私の事を更に強く抱きしめた。

何か・・・怖い。(笑)