桜田学園レイン部。-1- (ページ20)

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とりあえず青志くんに放送した理由を話した所で、私たちは暇になってしまった。

「ん～、暇だねぇ・・・何しよっか。」

青「あ、そうだ。A、お前今日はどうするんだ？家に帰るのか？」

「んーとね、今日から一週間は2人とも海外に出張がてら旅行してくるらしいから、今日から一週間は寮で過ごす事にするよ。」

私の両親は時々海外へ飛び立つ。何の仕事をしてるのかは分かんないんだけど・・・それなりに忙しくしてるみたい。

それを特に私は何も言わずに見送る。寂しいなんて思ってないよ？レイン部の皆が居てくれるし。

まぁ、お父さんとお母さんと過ごしてる時ほど幸せな時間は無いけどねww

青「ん、了解。」

えーっと……？一応、一週間分の服は前もって寮に置いてあるから・・・

「あ…そだ。壮ちゃんに言わないと。寮に居るよね？」

壮ちゃんとは、レイン部の部屋がある男子寮の寮長で、今年高3の内田壮介(うちだそうすけ)。そうすけだから壮ちゃんねw・・・中等部の頃から可愛がって貰ってる、近所のお兄ちゃんみたいな人。

和「あー、居るんじゃない？」

潤「行ってみるか。俺、部屋に取りに行きたい物あるし。」

「OK。…ついでに札も貰いに行っちゃうかな・・・詩(うた)先輩居るかな……」

札って言うのは、寮に入る時に持ってなきゃいけない物で、自分の名前が入ってるの。
それを玄関脇の箱に入れてないと、居ない判定になっちゃうから要注意。
寮生は、家に帰るか寮に帰るかは自由。だから、寮の時は前もって札を寮長から貰わなきゃいけないんだよね。

んで、詩先輩っていうのは女子寮の寮長。壮ちゃん同様、今年高3の中村詩(なかむらうた)先輩。私を見ると、いつも抱きついてくれる。妹みたいに可愛がってくれて、優しくて可愛くて面白い完璧な先輩。

そんで、私の札は女子寮にあるから詩先輩の所に行かないと……

翔「多分居ると思うよ。この前『友達が休日に用事入ってて誰とも遊べない～・・・』って嘆いてたから(笑)」

詩先輩は良くレイン部に遊びに来る。だから、レイン部の皆とも仲が良い。

「あ、ホント？じゃあ居るかもね。」

潤「とりあえず寮に向かうか。直ぐそこだし(笑)」

桜田学園の寮は、何か非常事態があっても直ぐに学校へ駆け込めるように、校門を出てから徒歩5分という驚異の近さの場所に建っている。(笑)

本当に桜田学園は所々ブッ飛んでるわ・・・(苦笑)