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第十話 ページ11

流星にいわれるがままにバーにやってきてしまった。

いつも、飲みたくなれば公園で一人で飲んでるから行きつけのお店などない。
というか、職業上行きつけなど作ってしまってはならない。
バーには獲物になりそうな奴がゴロゴロいる。

お酒も混じり、落とすのは簡単だろう。今までの自分ならば。
ここ最近、私がおかしくなってきていることは確かだった。

結婚詐欺師は、女性が結婚できる年齢である16歳の時から始めた。
6だから、高校も行ってない。

っていうか、早く施設を出て自立したかったからね。
施設で知り合った龍生とはその時から一緒に仕事を始めた。
流星は落ちこぼれの私とは違って、優等生だったが、高校にもいかなかった。

私たちは身勝手な大人たちの被害者だ。
でも、今の私も身勝手な大人だ。

暗めの照明、年代物のお酒が並んだ棚、小太りのマスターが目の前の男に向かってお酒を差し出していた。

お客は比較的少なめで、適当に私はその男の隣に座った。
スーツを着た男の顔を見ると、年齢は私よりも少し上に見えた。

男は私がまじまじみていたせいかこちらを向いた。その瞬間、時間が止まったように思えた。ずっと、見つめ合ってしまった。
私は慌てて目をそらす。

「何にいたしましょう。」
マスターが私に注文を聞く。
「マンハッタンで。」
「少々お待ちください。」
最初から、度数のきつい物を頼んでしまった。
しょっぱなから自分が酔ってしまう事を望んでる。

「結構きついお酒をお飲みになるんですね。」
隣の男が私に話しかけてきた。

「ええ。」見栄っ張りな私が答える。
「それとも、今日は潰れてしまいたい気分ですか?」
「え?」図星をつかれた。

「そんな気分の時もありますよね。自分も今日はそんな気分です。」話の主導権を握られている。私も何か話をしなくては。
「そうですか。今日、何があったんですか?」
「いえ、仕事の話ですし。弱音は吐きませんよ。」ガードが固い。そちらから話変えてきたんやんか!

そうこうしているうちに、マスターが私にマンハッタンを差し出してきた。
私は少しだけ飲み、話を変える。

「何の職業をなさっているんですか?」

「そうですね。言うなれば、まあ、公務員ですね。」

「あら、それはまた、悩みも多いでしょうね。」

「そういうあなたは今日はどういう悩みですか?」

「まあ、仕事とか、恋愛とかいろいろですかね。」
まあ、私の場合恋愛が仕事なのだけど。
私はもう一口、お酒を口に入れた。

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設定タグ:ジャニーズWEST , 小瀧望、藤井流星 , 犯罪   
作品ジャンル:恋愛
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Yellow girl(プロフ) - ご愛読ありがとうございました (2019年4月21日 14時) (レス) id: 27310b0535 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow girl(プロフ) - ヒット数が1200を超えました。ご愛読、ありがとうございます。 (2018年12月28日 17時) (レス) id: f0bca6cee7 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow girl(プロフ) - のんはるさん» いつも、指摘して下さってありがとうございます。これからも頑張ります。亀更新ですみません (2018年12月28日 17時) (レス) id: f0bca6cee7 (このIDを非表示/違反報告)
のんはる - 1つ、義正さんになってますよ。テストお疲れ様でした! (2018年11月28日 23時) (レス) id: e3f7f52a11 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow girl(プロフ) - 明日からテスト一週間前のため、更新が出来なくなります。 (2018年11月18日 22時) (レス) id: f0bca6cee7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yellow girl | 作成日時:2018年10月10日 18時

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