第22話 ページ23
「っありがとう、ございました」
結果はストレート負け。1回戦突破の目標は達成されることは無かった。
女子はこの前の大会の予選を通過したのでまだ試合が残っているけれど男子はこの大会で終わり。
それはすなわち3年生の引退をあらわしていた。
「ズビビビビビ」
「ヴヴッ」
なんとも情けない声がロッカールームに響く。
今まで沢山頑張ってきたのだ。涙も出てくるだろう。
私だって、一緒に練習出来たのは少しの間だけだったけど先輩が居なくなってしまうのはすごく寂しい。
正直今だってちょっと下を向いて泣くのを堪えている。
でも割り切っていかなきゃダメなんだ。
3年生、今までありがとうございました。残ったメンバー全員でこれからも頑張っていきます!
という思いを込め、真っ直ぐ顔をあげた。
...のだが泣いていたのがまさかの先生という事実。
3年生皆涙我慢してんじゃん!
なんかこの人ボロッボロ泣いてるんだけど!?
1人で脳内突っ込みしていると主将が話しだした。
「みんな、今までありがとう。
内部進学のメンバーも、外部進学のメンバーも、きっとこれからもバレーを続けていくと思う。
俺らの代は勝てなかったけど、みんなは絶対勝って欲しい。応援してる。頑張れ」
主将の勝って欲しい、という言葉、そして頑張れ、という言葉が心にズシンと響いた。
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先生はそろそろ泣き止んで下さーい
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作者名:桜空。 | 作成日時:2016年8月23日 22時