極道上等【Ⅰ】 (ページ3)

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【２話・主人公side】ページ3

私の家は東京の少し外れにある。

啓「(人1)ー起きろー飯だぞー」

(人1)「起きてるからー今行く！」

障子の向こうから声をかけるのは、五十嵐組・

厨房担当の啓司。

啓司が行ったのを確認して、クローゼットから

服を取り出す。

黒いYシャツにジーンズ生地のショートパンツ。

髪は適当にサイドに流して。

(人1)「行きますか」

暫く歩けば、見えたのはドデカイ襖(ふ

すま)。青いグラデーションの襖は珍しく、私の

お気に入り。

＿スパンっ...、

(人1)「おはよう」

全員「おはよう／おはようございます！」

今日も威勢のいい返事がかえってくる。

＿相変わらず元気ね。

そのまま、私は何の迷いもなく、臣と隆二の間

に座る。

臣「おはよ。まだ眠い？」

(人1)「ん。寝不足気味」

臣「無理すんなよ」

右隣に座るのは広臣。通称・臣。

私の外出時のドライバー係。

俺様だけど、凄く優しい人。

隆「臣ベタベタしすぎ！(人1)、俺の膝使

う？」

左隣は隆二。

前に繁華街に行った時に端から端までの女性の

お店の服全部買おうとしてお父さんに怒られて

た危ない人。

温厚な性格だけど、怒ると怖い。

(人1)「隆二、暑苦しい。食べにくいでし

ょ？」

私の太腿に頭を乗せ、お腹に頭を擦りつけてき

た。

剛「あー！隆二さんずるい！」

＿ビクッ、

臣「うるせぇよ、岩ちゃん。(人1)びっくりし

てんだろ。あと、隆二も離れろ！ヒロさんに言

うぞ！」

隆「それだけは止めて！」

剛「なら、離れて下さい！」

朝から元気な声を出してるのは、私の前に座る

剛典。通称・岩ちゃん。

私の護衛みたいな役目で、出掛ける時は常に一

緒。

お父さんにもよく可愛がられている。

いつの間にか私の太腿から退いた隆二に気づ

き、啓司が作ってくれたご飯を口に運ぶ。

私好みに味付けされた和食。

モグモグと口いっぱいに頬張る。

(人1)「ひゃに？(何？)」

さっきから私を凝視してるのは、敬浩。

お父さんのお付きの１人。女好きの笑窪が特徴

なイケメン。たまに私の護衛も担当してくれ

る。