極道上等【Ⅰ】 (ページ16)

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【13話・主人公side】ページ16

軽い休憩を挟んで、再び飾り付けに取り掛かると、あっという間に終わった。

＿皆は終わったかな？

三人と見回りに行くと何処も終わっていた。

全員で啓司達が作った豪華な料理を広間に運

び、買い出し係の裕太達から渡されたクラッカ

ーを手に持ち広間の両脇に並ぶ。

ELLY今門に着いたよ!
(人1)OK.こっちも準備終わった所。いつでもいいよ
ELLY分かった!

可愛いスタンプを既読し、襖を見つめる。

暫くして、健二郎達の笑い声が聞こえてきたの

を合図に皆で頷く。

健「ほんま、ELLYは分かっとらんなぁ！」

己「まぁまぁ、健二郎も言い過ぎだよ」

E「もっと言ってやって下さいよ！」

健「何やねんお前は！....え？」

全‐健「健ちゃん／健二郎さん

HAPPYBIRTHDAY！」

健ちゃんが勢いよく襖を開けた瞬間、思いっき

りクラッカーを鳴らす。

目をパチパチさせて状況を掴めていない健ちゃ

んに、私も笑みが溢れる。

(人1)「健ちゃん、お誕生日おめでとう。早い

けど、はい、プレゼント」

私は後ろに隠していた長方形型の黒い箱を差し

出す。

健「っ、ありがとうな！」

今にも泣きそうな顔で受け取ると、ニコニコし

ながら蓋を開ける。

健「！ネックレスか！ありがとうな～！」

(人1)「リングの文字、読んでみて？」

嬉しそうにネックレスを箱から取り出して見つ

める健ちゃんにリングを指差す。

健「ん？ざ、たいむとぅ...何や？」

＿発音悪すぎ、

(人1)「The time to stay with you i

s irreplaceable for me.」

上手く読めていない健ちゃんに変わって、書か

れている文字を読む。

E「oh！」

１番先に気付いたらしいELLYは可愛い笑みを浮

かべる。

健「何やそれ？」

(人1)「自分で調べて下さーい」

広「だそうだ、健二郎。残念だったな」

私の横で健ちゃんのリングを笑顔で見ているお

父さんに頬笑み返す。

.

.

その日の誕生日会は、最高の思い出として、私

達の胸に刻まれた。

.

＿The time to stay with you is

irreplaceable for me.

【君と居る時間は私にとってもかけがえのない

物。】