極道上等【Ⅰ】 (ページ15)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:356,235 hit

【12話・北人side】ページ15

四人で飾り付けをする事三時間。

そろそろ疲れが出始めた。

＿(人1)さん疲れてないのかな...

イスに登って飾り付けをしている(人1)さんを

見て、慌てて駆け寄る。

北「あ、(人1)さん、そこは危ないんで俺がや

りますよ！」

(人1)「ん、ありがとね？」

ふんわりと頬笑む(人1)さんに俺の顔も熱をも

つ。

北「いえっ！」

イスからおりて、その小さい手で俺の頭を優し

く撫でてくれる。

＿うわ、めっちゃ幸せ...

壱「こっち終わりました！」

＿チッ、

心の中で小さく舌打ちを落とす。

タイミングよく現れた壱馬に苛ついた。

しかもやけにニヤついてるし。

どうせ、俺が(人1)さんに頭撫でられてるのが

気にいらなかったんだろう。

(人1)「ありがと。少し休憩する？疲れたでし

ょ？」

そう言うと、広間から出ていった(人1)さん。

通りすぎた時に香る(人1)さんから漂うシャン

プーのいい匂い。

壱「久しぶりにこんなに疲れたわ」

ゴロンと綺麗な畳の上に寝転がる壱馬につられ

るように俺達も横たわる。

陸「本当になー。こんなに(人1)さんと居たの

久しぶり過ぎて緊張する！」

すると、鼻孔を擽る(人1)さんの匂いにハッと

する。

目を襖に向けるといつの間に戻ってきたのか此

方に向かって静かに足音をたてずに歩いてくる

(人1)さん。

＿...ビール...？

何故かビール１本にペットボトル３本を持っ

て。

(人1)さんはそのまま陸さんの横に座り込みペ

ットボトルを陸さんの頬に押し付けた。

陸「わっ...！ありがとうございます！」

目を瞑ってた陸さんは吃驚(びっくり)

して上半身を起こすと、スポーツドリンクを受

け取りゴクゴクと豪快に飲んだ。

(人1)「ちょっと休憩してからやろっか」

俺の横に座り込み、美味しそうにビールを飲む

(人1)さんに釘付けになる。

北「...お酒ですか」

思わず口を開くと自身の唇に手を当ててシーッ

と頬笑んだ。

(人1)「おばさんは疲れるとアルコールを欲し

がるのです」

それは、どれだけ人気な夜の蝶よりも妖艷に見

えた。

＿(人1)さんがおばさんだと、そこら辺の女子

高生は家畜ですよ？