極道上等【Ⅰ】 (ページ13)

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【11話・主人公side】ページ13

＿翌日

今日は健二郎の誕生日。

ELLYと直己に健二郎を夜迄出掛けさせ、その間

にパパッと準備をしておく。

北「(人1)さん！これは何処に飾りますか？」

(人1)「あーっと...あそこ！」

陸「(人1)さーん、こっはどうしますか？」

(人1)「え、と...そっちお願い！」

壱「これはどないしますか？」

(人1)「...そこにお願いします！」

＿...朝から疲れる...

私を中心に北人、陸、壱馬で広間の飾り付け。

三人とも年下なだけあってテキパキと動いてく

れる。

北「あ、(人1)さん、そこは危ないんで俺がや

りますよ！」

イスに登って飾り付けをしてると上目遣いで私

に話しかけてくる仔犬。

年下組・北人。

少し前に組に入ってから私によく話し掛けてく

る。

晩御飯の買い出し係で、啓司のパシリにされて

いる。

(人1)「ん、ありがとね？」

北「いえっ！」

壱「こっち終わりました！」

北人の頭を撫でてると横からひょっこりと出て

きた、壱馬。

関西出身の為、たまに関西組の皆で集まってた

こパをしたりもする。

裏に停まってる高級車の掃除をしてくれるのも

壱馬の役目だ。

(人1)「ありがと。少し休憩する？疲れたでし

ょ？」

三時間も、黙々と飾り付けすれば疲れも出てく

る筈。

私は一旦厨房に行き、バカデカイ冷蔵庫からビ

ール缶１本とスポーツドリンク3本を取り出して

広間に戻る。

お疲れモードなのか、畳の上に大の字になって

寝転ぶ３人。

(人1)「はい、お疲れ様」

陸「わっ...！ありがとうございます！」

陸の頬っぺたに冷たいペットボトルを当てる

と、慌てて上半身を起こした。

頂きますと言ってゴクゴクと飲むのは陸。

今、バイクの免許を取得するため剛典に弟子入

り中。

３人とも歌が上手いから、暇さえあれば歌って

もらってる。

(人1)「ちょっと休憩してからやろっか」

北「...お酒ですか」

私の手元にあるビールをガン見する北人にシー

ッとレクチャーしておく。

(人1)「おばさんは疲れるとアルコールを欲し

がるのです」

思いっきり伸びをして、ビールを流し込む。

＿疲れた体にはビールだよね。