4，目覚め�� ページ5
ゆっくりと瞼を開けると、私はベッドの上にいた。
いつもの癖で時計を見ると午後5時を過ぎている。
…あれ、私なんでベッドの上に？
「…ん、起きたか。」
声のする方を見ると、壁に寄りかかった青い彼が片目を開いてこちらを見ていた。
そうだ、この人が急に魔法陣みたいなのから出てきて、それで…
意識が落ちる直前のことがフラッシュバックする。
近づく顔、柔らかい唇、そして流れ込んでくる＿＿
ボンッと顔が赤くなる。
思わず口元を両手で覆うと、彼はぶ、と噴き出して笑った。
「なんだぁ嬢ちゃん、もしかして初めてか？」
『べ、別に初めてじゃないですけど！？
な、な、なんであんなこと…！？』
そういうと彼はまるでさあ、とでもいうように両手を広げた。
「あぁでもしなきゃ、嬢ちゃん死んでたぜ？」
『……どういう事？』
「原理はわからんが、嬢ちゃんの封じ込められていた魔力が何らかの影響で放出され、突然大量の魔力が流れたことに耐え切れず魔術回路が暴走したってとこさね。」
魔力、そして魔術回路…聞いたことなどないはずなのに、何故だか
今は手に取るように、自分を流れているモノが、魔力であると分かる。
『その…“何らかの影響”ってのは…？』
「ま、十中八九、“俺”だろうな。
サーヴァントってのは仮初の肉体で限界している、いわばエーテルの塊だ。
俺の魔力に反応して眠っていた物が引き出されてしまった。」
神妙な顔で考えこむ彼女をよそに、ランサーはそれだけでは無い、と思考を巡らせる。
彼女はサーヴァント召喚など初めてだろうし分からないだろうが、俺と彼女は、魔力の相性がとてもいいのだ。
召喚された時は案の定パスなど繋がっていなかったが、魔力が暴走した時無理矢理にパスを繋げたから、彼女が扱いきれない魔力は自分に流れるようになっている筈だ。
その魔力が、不思議な程に、心地よく自分に馴染む。
まるで故郷に帰ってきたかのような絶対的な安心感に、傲慢でもなんでもなく、ランサーは此度の勝利を確信していた。
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桜華詩歌(プロフ) - あいねさん» コメントありがとうございます！！前作から読んで頂いていて嬉しい限りです……！これからも頑張って更新しますので応援よろしくお願いします！ (2020年6月10日 20時) (
レス) id: b16f658eef (このIDを非表示/違反報告)
桜華詩歌(プロフ) - 陷さん» コメントありがとうございます！頑張って更新していきたい所存です！長期になってしまうかもしれませんが、応援してくれれば嬉しいです (2020年6月10日 20時) (レス) id: b16f658eef (このIDを非表示/違反報告)
あいね(プロフ) - 前のやつから続き待ってました、、、、待ってます。。 (2020年6月10日 19時) (レス) id: ab5cfb78f3 (このIDを非表示/違反報告)
陷(プロフ) - 続き………楽しみ……に…………待ってます……頑張ってください………好きです…(尊死) (2020年6月5日 0時) (レス) id: 5a66a96c08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜華詩歌 | 作成日時：2020年5月28日 0時
