41話 1on1 ページ45
「はぁ...女子だからすぐ追いつけるけど対面勝てねえ...」
潔はため息を零す。アドバイスした方がいいのかな
「そうだねぇ...まず潔は動きがすごい読みやすい、それは置いといて抜いたあとまたすぐに反応できてないとこかなぁ」
「いい?人間って結構視野は広いけど実は結構見落としてるポイント多いんだよね。だから見えてはいるけど大事な情報を抜きとれないことが多いからミスが発生するんだよ」
ボールを足でつつく。潔が立ち上がってまた対面する
「例えば、今うちはボールを持ってるじゃん。でも前には潔。そこでうちは空いてるスペースを探す。空いてるスペースがあったらボールを取られないようにフェイントをかけながらその空間に蹴り出す」
実演でもう一回潔を抜く。潔はあっけに取られたような顔をしている
ていうか、わかったかな。これ
「ねー潔。これ分かった?」
「すまん、正直わかんねぇ...」
ありゃ、分かりにくかったか。そこでうちは名案を思い付いた
「そうだ!鬼ごっこしようよ。3人で」
これには凪君もは、と声を漏らす。一応凪君には目的を説明する
とは言っても普通に走ったら負け確なので凪君に鬼をしてもらう
数分が経過しまだ凪君はどっちも捕まえられていない
そこで私がわざと潔の後ろをついていき凪君をまいたタイミングで死角から飛び出してみる
「わっ!」
脅かしてるけど普通に潔はびっくりしてた
「あはは。鬼ごっこはもう終わって説明しよっか」
「今の鬼ごっこはね、まさにさっき言ったことを体現したんだよ。まず潔は鬼から逃げるために鬼を視ながら走ったでしょ。ここで味方にあえて鬼を押し付けたりとかそういう選択肢が生まれる。
でも潔は鬼に集中しすぎて情報が鬼が今どこにいるか、しかゲットできなかった。
そして潔が逃げてる隙にうちは徐々に潔に近づいていったよ」
「確かに...最後は後ろにいた」
「そ。そこで真後ろにいることで鬼しか見えてない潔からうちの情報は完全に遮断される。そして死角を利用して最後脅かしたってわけ」
「なるほど...なんか掴めそう!」
よかった、今までの0の状態から0.5くらいまでには進めた
凪君に礼を言ってフリートレーニングルームを後にする。お腹も空いたし食堂へ向かう
いつも通りおかずを取ると今日は珍しく知らない人が話しかけてきた
どうやら、おかず交換の申し出だった。多分同じチームの人が後ろにいたから数人で一緒に食べた
シャワーとか業務を終わらせ、凛ちゃんの部屋に向かった
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しは(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2022年12月31日 1時) (レス) @page35 id: e927209d21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらば | 作成日時:2022年11月29日 23時