末っ子のもう一人ご存じですか？

打ち上げ ページ41

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3年A組の撮影がオールアップして私は先にクランクアップを果たしていたがよかったら、と誘われ打ち上げに参加した







樹と北斗から来る鬼のような連絡は無視を決め込み





お酒は飲まないようにウーロン茶をちまちま飲んで監督やスタッフさん、そして共演者の俳優さんたちと会話を交わす






異色のジャニーズだからか、煙たがられる存在でもある私を見放さず1番話しかけてきてくれたのは







今「ねぇ、連絡先交換しない？」





今田美桜ちゃん





樹達から誰とも交換するな、って念押しをずっとされてて今田さんとも交換していいか迷ってると手元のスマホが鳴りだしてちょっとごめんなさい、と席を立つ





田「今どこ？迎えに行く」

『だから言ったじゃん。打ち上げ。』





そう言えば店の住所送ってと一方的に切られた電話




付け足すように住所送ってきた10分後には家出るからとの連絡








『…すみません』





樹に住所を送ったあと少しため息混じりに先程居た席に戻ると待っていました！かのように今田さんがまたやって来て





『…私でよければ』




そう答えてQRコードでLINEを交換する





今「あ、これメンバーさんですか？」







私のトプ画を見てだろう、そういう彼女にそうなんですと笑って返す





バカレアの時に撮った7人での自撮りが今でも宝物でLINEのトプ画に設定してあるくらい大切








ピコン、と入った通知に目を向けると



今田美桜藤宮さんよろしくね!


と可愛いスタンプとともに送られてきた








『みやとか名前でいいですよ、』




そうはにかみながら答えると嬉しそうに目をキラキラさせた彼女





いいな、純粋そうで








今「じゃあ、私の事も名前でいいですよ！あとタメ口で話しましょう？」






それじゃあ、美桜ちゃん。と呼べば嬉しそうに顔を綻ばせるからこちらまで心が温かくなった








『すみません、私少し御手洗に、』





この時の選択は間違っていた




私が席を立つのを見計らい一人の男性が席を立ち自然な流れでこの人も御手洗に向かっていたから






気づかなかった









トイレの近くで人気がなくなった途端






ダンッと鈍い音と共に私の背中が壁にぶつかっていて目の前には見たことの無い男性。





見たことは無いが現場で見ていた服でもあったので恐らく下っ端の方のスタッフさんだろう





その時は軽く考えていた、このくらい私でも振り解けるなんて。

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