9人を照らし続ける太陽 Ⅸ (ページ6)

今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:111,749 hit

バカは風邪ひかないページ6

.

10月下旬。デビューライブの配信も終わり少しだけのんびりする時間が出来た頃、気温は低くなり秋も終わりを迎え始めた

『 …ぶぇっくし』

佐「ん、？風邪？」

『ん"～…かなぁ、、？鼻がムズムズする、』

渡「バカは風邪ひかないのに？」

ふざけんな。とソファで寝転がる翔太くんにティッシュを箱ごと投げつけて洗濯物を取り込もうと立ち上がり

ベランダの窓を開ければ外気が入り込み一気に冷え込む

渡「おい、閉めろ」

『家主』

佐「俺やるからAあったかい飲み物でも飲んどきな？」

『ありがとだいくん』

渡「俺のも」

『人を顎で使うな5歳児』

だいくんが洗濯物を取り込むのを代わってくれてキッチンに行けば後ろから最近俺に対して冷たくない？というバブの声

当たり前のようにだいくんと生活してれば翔太くんも暇さえあればこの家にやってくる。

たまに3人でシェアハウスでもしてんの？ってくらいには居座る時間が日に日に長くなってる

『翔太くん何飲む？』

渡「んー、ココアある？」

『おっけー抹茶ね』

渡「いや、飲めるけどなんで？」

自分のミルクティーを入れながら翔太くんのココアを用意してだいくんにもジュースを用意してリビングに行く

『てか、そろそろ翔太くん帰ってよ晩御飯翔太くんに取られたくない』

渡「追い返す理由どうなの？」

『私は元気なので帰ってくださーい』

佐「んはは！」

渡「…熱あんだろお前」

『ない。』

佐「俺らに隠しても無駄だよね～(笑)」

『ないもん！！！！！』

渡「じゃあ体温計で計ってみろ」

『体温計壊れてないから無理！』

佐「先月新しいの買ってた」

『だいくんの裏切り者』

二人に促されるまま体温計で計れば少ししてピピピ、という無機質な音。

液晶画面には〈 36.9 〉の文字。

佐「微熱だね」

『いや、平熱』

渡「お前平均何度か言ってみろ」

『 36.5 』

渡、佐「 35.8 」

元々体温の低い私は37度じゃなくても微熱扱いを2人から受け謎の手厚い看病の元翌朝には35度台に戻っていたことから安心したとの言葉と『バカは風邪ひかないっていうのにな』というバカにした笑いを受けた

.