回想（あなた side) ページ11
離陸後のドリンクサービス後、機内は消灯され、静寂な空間が広がる。
昨日の夕方、篠原先生とのディナー時のことを回想をする。
世間話で盛り上がっていたところに
「ところでAさんはいよいよ僕から卒業かな〜？！」
穏やかな中に寂しさを感じさせる口調である。
「え！？ もう、こうやって兄妹のようにはしゃげないってこと？じゃあ手
も診ていただけないってことですか？」
「もちろん、『患者として』フォローするし、困ったとき僕で出来る
ことあれば助けるつもりでいるよ。でも・・・。」
私の頭の中はただひたすら混乱し続ける。
さらに先生が続ける。
「今や君は、押しも押されぬ世界的ピアニスト嵯峨Aで、どこへ行っ
ても、何をしても注目の的なんだよ。
お互い疚しいことなくても「既婚者」である僕とこうやって会っていること
でさえ、根も葉もないことを言って、君を陥れようとする人は必ずいる。ま
して君が優秀であればあるほど・・・。そんなことで、君が不利になること
は見てられない。君を『妹』のように思えばこそ。」
彼らしく、穏やかな中にも、慎重に言葉を選び話す。
先生も若くしてベルリンで研究したり、神の手を持つ優秀な医師である一
方、色々あったと思う。
「経験者は語る」ではないが、説得力のある話だ。
いつも、小さいときから困ったときは先生が本当の兄のように守ってくれた。
結婚したときは、嬉しさ半分、寂しさ半分だったのを覚えている。
もうあの時には戻れない。
まして彼は今や、地位も名誉もある「既婚者」なのだ。
これ以上、先生に迷惑をかけられないのは分かっている。
「先生以上にこれから心の支えとなる人が現れるのかな・・・・？」
と消え入るように話すと
「Aさん、『僕以上の人』には既に出会っているよ。」
といつものふわっとした笑顔でかわされる。
篠原先生以上の人・・・・・・・？
もしかして、櫻井さん・・？
いやいや、違う、違う！！
彼は今をときめく、スーパーアイドルで
私とは別世界の人・・・・
色々考えているうちに、知らない合間に眠りに堕ちていった。
どうして分かるの？（あなた side) 7.11 2:00→←想い（祐一 side)
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パピオン(プロフ) - ゆきりんさん、お返事おそくなりすいません。読んでいただきありがとうございます。主人公さんと翔くんとの行く末、可能な限りついてきてくださいね。 (2011年10月10日 0時) (
レス) id: 79dc4b9ae0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきりん - パピオンさんの小説、本当にリアルな感じで、楽しく読ませていただいてます！これからも更新頑張ってください(>_<)！！ (2011年10月3日 12時) (レス) id: 35d97382ef (このIDを非表示/違反報告)
パピオン(プロフ) - 海さん、忙しいところ訪問ありがとう。やっと2011年まで来ました。これからどんどん進めていきますのでついてこれる所までついてきてね。 (2011年8月16日 0時) (レス) id: fd4d13b586 (このIDを非表示/違反報告)
海(ウミ)(プロフ) - お久しぶりです(*´｀)合間を縫ってこっそり来ることが出来ました☆-ヽ(*´∀｀)お話もどんどん展開してきて、とても面白いっ!翔くんの必死さがひしひしと伝わって来て、思わず笑ってしまいました(*ﾉｴﾉ)これからも楽しみにしてます。 (2011年8月15日 23時) (携帯から) (レス) id: 86ecb09f03 (このIDを非表示/違反報告)
パピオン(プロフ) - 海さん、ミスターパーフェクトな篠原先生ですが、まだまだ「コンチェルト」の旋律になっていただきます♪翔くんや主人公ちゃんもどうなることやら！？可能な限りついてきてください。 (2011年7月4日 18時) (レス) id: 94c71418ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パピオン | 作成日時：2011年7月2日 1時
