悪女代行サービス【utit】 (ページ29)

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悪女ページ29

「ごめん！遅れた！」

その後、集合時間五分前に千尋ちゃん。

十分遅れてくろちゃんが来た。

「タピオカ奢れよ」

「はーい…」

「ふふ、じゃあ行きましょう」

千尋ちゃんのオススメの服屋や雑貨屋に行ったり、くろちゃんの好きなタピオカを飲んだりした。

とても楽しい。

けど、そんな時間は長くは続かなかった。

ﾋﾟﾛﾝ

スマホから着信音が鳴る。

「あ…」

杏奈さん今近くにいるわ。よろしくね。

どうしよう。

千尋ちゃんにバレないようにしないと。

「くろちゃん、千尋ちゃん、私ちょっとお手洗い行ってくるね」

「おー、行ってらっしゃい」

「二人でここら辺にいるね」

「うん、ありがとう。すぐ戻るね」

よし、二人と別れることができた。

早く杏奈さんを見つけなければ。

少し歩くと杏奈さんと一ノ瀬さんを見つけた。

なるほど。

二人きりだからいい雰囲気にしてほしいってことかな？

さて、どうしよう。

ぶりっ子でいくか？

でもなあ…時間かかると二人が心配するかもしれないし。

あれだな。

ぶつかりに行こう！

それで杏奈さんが一ノ瀬さんに支えてもらえばいい！

よし。

ﾄﾞﾝｯ

「きゃっ！」

「大丈夫？」

おっ、なかなか上手くいったんじゃない？

でも…。

一ノ瀬さんって千尋ちゃんが好きなんだよね？

多分だけど。

少し悪いことしたな…。

早く戻ろう。

その後も三人でいろんな所へ行ったけど、私は罪悪感で楽しめなかった。