明日、ハレルヤｰinarｰ (ページ9)

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俺のせいページ9

大貴side

気づけば窓の外では日が落ちて薄暗い空が広がっていた。

もともといのちゃんと2人部屋だから、いのちゃんがいない今、俺は病室に1人。

誰もいない、いのちゃんも戻ってこない。

発作を起こしたんだ。ICUに一時的に移ってるのかもしれない。

もうすぐ夜ご飯の時間。

光先生がご飯を持ってくるだろうけど、正直全然食欲はわかない。

いのちゃん、もしかしたら体調悪かったのかもしれない。

俺が連れ出さなかったら、いのちゃんは発作を起こさなかったかもしれない。

無理させたんだ、きっと。

“俺のせい”

いのちゃんに、謝りたい。

そう思ったら居ても立っても居られなくて、ベッドを飛び降りる。

病室の扉を開けようと取っ手に手をかけた時、俺が動かすより先に扉が開いた。

光「お、どうした大ちゃん？また脱走しようとしてたの？」

生意気な俺に光先生はいつも優しくしてくれて、今もそう。

きっと、ご飯前に様子を見に来てくれたんだと思う。

大貴「…」

いのちゃんのところに行きたい、なんて言っていいんだろうか。

いつも迷惑かけているくせに、こういう時だけ変な意地が出る。

なんだかんだ、そんなプライドを言い訳にいのちゃんに謝る、なんて素直なことができないことを隠しているんじゃないか。

光「いのちゃん、心配なんでしょ？」

俯いていた顔を上げれば、光先生はニコッと笑った｡

光「いのちゃんのとこ、行こうか。」

俺の手を引いてくれる光先生と病室を後にした。