明日、ハレルヤｰinarｰ (ページ35)

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光side

なんだかんだ心配で大ちゃんの後をこっそりついていき、ドアのそばで中をこっそり覗いた。

慧「あ、大ちゃんおかえり。どこ行ってたのー？」

いのちゃんはいつもと変わらずに話しかける。

大貴「遠回りしてきた。…あのね、知念。」

大ちゃんは意を決して知念くんに話しかけた。

知念「待って。僕から言わせて。大ちゃんのこと考えてあげられてなくてごめんね。僕、病気とか入院とか全然縁がなかったから。」

知念の言葉に大ちゃんは頷く。

知念「でも、僕やっぱり大貴と友達になりたいの！だから…仲良くして欲しいな？」

首を少し傾けて大ちゃんの顔を覗き込む知念くん。

大ちゃんの横顔が笑った。

大貴「うん！もっと遊ぼ！！！」

大ちゃんは思いっきり知念くんの手を握った。

慧「俺も遊んじゃうー！」

わあーっ！と一気に盛り上がる病室内。

あんまりはしゃぐな！とかそういうことはもう言わなくてもいいのかもしれない。

もう中学生だけど、まだまだ子供。

でも、昔から病院という箱に閉じ込められたいのちゃん、大ちゃんは自分の体をちゃんと理解しつつある。

いい意味でも、…悪い意味でも。

だから、少しでも自由に過ごさせてあげたい。

それでいつか病気を治して、君たちがやりたいことをできたらいいなって。

彼らの笑い合う笑顔を見ながら、1人心に誓う。

薮「光、頑張ろうな。」

後ろから硬く握りしめた拳を包み込んできた薮。

振り返ると、薮が笑ってそう言った。

俺だけじゃない。

薮もいる、知念くんもいる。

大ちゃん、いのちゃん、今この一瞬を、沢山楽しんで、これから先も___。

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お話はまだまだ続いていきます。

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