明日、ハレルヤｰinarｰ (ページ22)

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大貴side

病室を抜け出して廊下を駆け抜けて行く。

でも、体力がない俺は、廊下のソファ近くに座り込む。

大貴「ケホッケホッ…ヒュ…」

光「大ちゃん！」

遠くで俺を呼ぶ声が聞こえた。

光「ゆっくり呼吸しよう。」

俺の体を支え、背中をさすりながら、深呼吸を真似するよう促してくる。

大貴「…もぅ…大丈夫…」

呼吸も治ってきて、落ち着いてきた。

光「本調子じゃないのに…まったく…」

そう呆れるように言うくせに、俺を優しく抱き上げて、ソファ座らせてくれた。

光「俺も薮と一緒にいのちゃんのこと黙ってたんだ。ごめんな？」

俺は首を横に振った。

光「いのちゃんさ、大ちゃんに心配かけたくなくて、俺たちに発作のこと隠すようにお願いしてきたと思うんだ。」

分かってる。そんなの分かってたんだ。

一方的に怒ってしまった。

悪いのは…俺。

大貴「俺、ちゃんといのちゃんに謝る。」

少しの沈黙の後、それを破って小さく呟いた俺の言葉に、光先生は頷いた。

光「病室、戻ろうね。」

大貴「うん。」

光先生の少し後ろについて、来た道を引き返した。