44. 空白の時間 ◇北人side ページ45
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「なぁなぁ、なんで二人が一緒にいたんだ？」
Aがトイレに行っている間に、北人は壱馬に小声でこれまでの経緯を尋ねる。
「だから本当に偶然だよ。歩いてたら彼女に会ったんだよ。」
「うぅ…！壱馬ばっかりずるいぞ！」
北人は口尖らせるが、今日に関しては壱馬に感謝する他ない。二人が偶然居合わせなければ、北人の休日はこんなに色鮮やかではなかったはずだから。
ただ、やっぱり席替えの事といい今日の事といい、北人よりも壱馬の方が運が良いことにどうしようもなく羨ましく感じてしまう。
「それより北人。Aさんって意外と面白い子なんやな。」
「...…ほんとそう言うのいいから。俺より彼女と仲良くなるんじゃない。」
「冗談だよ。……Aさんは、北人が思ってるよりも、お前のことそんなに悪く思ってないみたいだぞ。むしろ好感度高い。」
「えっ、何それ。彼女がそう言ったの？」
北人は耳を疑った。
悪く思ってない…！？好感度高い…！？
「ふざけて北人の名前出してみたんだけど、初々しくて可愛い反応だったぞ〜。」
「そんな爆弾発言サラッと言うなよ…！っていうか！その初々しくて可愛い反応をお前は見たのか…！録画でもしておいてよ！」
「無茶言うなよ…。じゃあさっさと付き合うまでこじつけたら？」
「いや、まだ冷静にな。もうちょっと仲良くなってから…。」
とは言いつつも、彼女の幼馴染である日向の存在は北人にとっては厄介であり、他の男子生徒の存在も忘れてはいけないことは北人も重々理解している。このままもたもたしていては簡単に奪われてしまう。
『ごめん、お待たせしました…！二人で何を話してたの？』
北人が難しい表情で考えているうちに、Aが戻ってきた。後ろから声を掛けられ、驚いて変な声が出そうになる北人に対して、どこまでも落ち着いている壱馬は軽く微笑んでこう言った。
「おかえり。北人がAさんの私服可愛いってうるさくて。」
「壱馬！」
もういっそ、壱馬も俺をからかって楽しんでいないか。
『えっ…！？あ、ありがとう…！でも、北人くんもすごくかっこいいよ！モデルさんみたい！』
「いやいやA、褒めすぎだって〜！」
北人はモデルだと褒められて照れる振りをする。
悔しいが、壱馬の言った通り彼女の恥じらう反応が可愛らしく、早々に心臓が持つか不安な北人だった。
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さくら(プロフ) - 亜美さん» コメントありがとうございます！続きを楽しみに思って頂けて嬉しいです！頑張って引き続き更新していきたいと思います！ (2021年4月3日 14時) (
レス) id: 7c5a63d4e7 (このIDを非表示/違反報告)
亜美 - 凄い続きが気に気になります (2021年4月3日 12時) (レス) id: 3c756a53fc (このIDを非表示/違反報告)
aina0826(プロフ) - さくらさん» 別の人だったんですね、すみません。 (2021年4月3日 11時) (レス) id: 9f5a293b5e (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - aina0826さん» ご指摘ありがとうございます。慎くんとは別の人物を想定して名前を付けたのですが、漢字が似ているので分かりにくかったですよね…修正しておきます、すみませんでしたm(._.)m (2021年4月2日 23時) (レス) id: 89a1d5f00b (このIDを非表示/違反報告)
aina0826(プロフ) - 慎くんは長谷川慎くんのことだと思うんですが、漢字が間違えていると思います。嫌な思いをなさったらごめんなさい。 (2021年4月2日 23時) (レス) id: 9f5a293b5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2021年3月20日 23時
