21. 鮮やかに色づいたそれは特別になる ページ22
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『あっ、紗奈から貰った写真送るよ。アカウント追加してもいい…？』
「もちろん！」
段差に腰掛けた私は、クラスのグループメッセージから彼のアカウントを友達に追加した。たぶんこれも紗奈の作戦なんだろうな…。私一人じゃ出来なかったよ。
『うん、今送ったよ。送れてる？』
「……あっ、来た来た！サンキュー。」
『良かった！……あっ、言おうと思ってたんだけど、試合、すごく活躍してたよね！』
無事、何枚かの写真を彼のメッセージに送信した後、気まずい沈黙が訪れる前に言葉を繋いだ。
「見てくれてたんだ。俺かっこよかった？」
首を傾け眉を上げ、いたずらっ子のように笑う彼の笑顔に、また心臓がうるさくなる。
『も、もちろん…！すっっっごく、か、かっこよかった！』
「ははっ、そんなに褒められると照れるなー。」
『だって本当のことだから…！吉野くん、バスケ本当に上手なんだね。』
どうだろう。吉野くんへの好意を漏らさないように褒めてみたけど、少し褒めすぎたかな。
吉野くんが私のことを意識してるかどうか、どうやったら分かるだろう。
慎重に言葉を選ぶ私に、吉野くんは何かを思いついたように「そうそう」と声を上げ、私の目を見て口を開いた。
「その、Aさんのこと、名前で呼んでいいかなーって…。」
突然の彼からの申し出に私が目を見開いて驚いていると、吉野くんはぱっと顔を逸らして自分の足元を見つめる。
「ほら、なんか、他人っぽくない？俺達もう割と喋ってるし、友達…だと思ってるというか…。」
『あっ、全然どうぞ…。好きに呼んでくれて大丈夫…！』
「まじ！？あー良かった…友達じゃねぇよって言われたらどうしようかと思った。」
『ふふっ、そんなこと言わないよ。』
2人で照れながら笑っていると、紗奈が1階から戻って来た。
どうやら部員達から吉野くんを呼んで来るように言われたらしい。
スマホで時間を確認すると、もう休憩時間が終わりそうなちょうどいい頃だった。
急いで戻ろうとする彼の後ろ姿が恋しくなり、私は思わず声を掛けてしまった。
『北人くん！……あっ、試合、頑張って！』
呼び止められて目を丸くした彼は、柔らかく笑って私の名前を呼んでくれた。
「ありがと、A。行ってくる。」
じゃあ、と手を軽く振って1階へ降りていく彼。
一方の紗奈はその様子を見て、何か言いたげに私に詰め寄って来た…。
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さくら(プロフ) - 亜美さん» コメントありがとうございます！続きを楽しみに思って頂けて嬉しいです！頑張って引き続き更新していきたいと思います！ (2021年4月3日 14時) (
レス) id: 7c5a63d4e7 (このIDを非表示/違反報告)
亜美 - 凄い続きが気に気になります (2021年4月3日 12時) (レス) id: 3c756a53fc (このIDを非表示/違反報告)
aina0826(プロフ) - さくらさん» 別の人だったんですね、すみません。 (2021年4月3日 11時) (レス) id: 9f5a293b5e (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - aina0826さん» ご指摘ありがとうございます。慎くんとは別の人物を想定して名前を付けたのですが、漢字が似ているので分かりにくかったですよね…修正しておきます、すみませんでしたm(._.)m (2021年4月2日 23時) (レス) id: 89a1d5f00b (このIDを非表示/違反報告)
aina0826(プロフ) - 慎くんは長谷川慎くんのことだと思うんですが、漢字が間違えていると思います。嫌な思いをなさったらごめんなさい。 (2021年4月2日 23時) (レス) id: 9f5a293b5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2021年3月20日 23時
