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車が止まった場所は普通の一軒家。
表札には「大野」と書いてあった。
「私…本当に大野くんの妹なんだ…」
「驚くも無理もないよなぁ。Aは2歳から入院してたからな」
「そうね。Aったら智の事を自分のお兄ちゃんと知らずに嵐のファンだったのねぇ。お母さん達、てっきり知ってるかと思ってた」
「いや、2歳だったら覚えてないから。それで大野くん…じゃない。うーんとお兄ちゃんは？」
「今日は仕事よ。終わったらすぐに帰ってくるって言ってたから、お母さん達で片付けましょう。Aは無理したらダメよ」
「私、もう高校生になるんだから大丈夫だよ」
「ははは！そうだな。いや〜、ようやく家族が揃うな。智も喜んでたしな」
能天気な親と一緒に病院から持ってきた荷物を運びはじめた。
私の部屋は2階でお兄ちゃんの隣。
いつ退院してもいいように部屋を用意してくれたらしい。
でも未だに信じられないんだけど。
あの大野くんと兄妹なんてさ。
「…考えても仕方ないし何とかなるか。とりあえず片付けよ！」
退院したとはいえ完全に病気が治った訳じゃないから、休みながら片付けよう。
いつ発作が起きるかまだ分からないって言われたし。
その日の夜、お兄ちゃん抜きで退院祝いをしてくれた。
「はい、これは父さん達からの退院祝いだ」
「ありがとう！開けてもいい？」
「もちろんよ」
可愛くラッピングされた中身は新品のスマホ。
「え！いいの？」
「いいに決まってるじゃないか。お前も高校生になるんだし、普通の高校に行けるんだ。何かあった時に必要だろう？」
「ありがとう！お父さん、お母さん！」
「使い方がわからなかったら…誰に聞けばいいのかしらねぇ？」
「うーん…智なら最低限の事だったら分かるだろ？」
「え…お、お兄ちゃんに？」
「ふふっ。そんなに緊張しなくても大丈夫。あの子ならちゃんとAの事を覚えてるから。でも許してあげてね？仕事が忙しくてお見舞いに行けなかった事」
「うん、大丈夫」
そうは言ったものの…私、嵐のファンなんだけど！
明るい歌で励ましてもらってて、救われてたし。
いつか退院したらコンサートに行くのが夢だったんだけど…。
「私…普通に話せるかな？」
まだ会ってないけど。
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かなた(プロフ) - みぃこさん» コメントありがとうございます。ちまちまと更新していきますのでよろしくお願いします(^-^) (2018年4月5日 10時) (
レス) id: 864d26c032 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - こんばんは☆凄く面白いです(^^)これからも更新楽しみにします(*^^*) (2018年4月4日 20時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：崎元かなた | 作成日時：2018年4月4日 7時
