幼き少女の儚い願い(ｼﾃｨｰﾊﾝﾀｰ) (ページ16)

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sweeper15 ページ16

Aside

……逃げて欲しい…って思ってる私は、ダメ？

もういっその事、殺してくれないかな？
これ以上、悲しい悲劇から幕を閉じたいのに…。

「させねぇよ。」

聞き覚えのある声が聞こえた。

「もう、終わりにしようじゃねぇか。…依頼人よ。」

「さ、冴場りょう！何故、貴様が此処に！？」

「ふっ、簡単さ。女が泣いた声が聞こえたからな。」

「バ、バカな！？」

来てくれた…。でも…。

『助けてなんて言ってない。…それに、りょうには関係ない！』

「もう、我慢する必要なんてねぇよ。自由になれ。…てめぇも離してやれよ。」

「うるせー！…何が分かる！……期待の背負われ方が大きくて潰れそうで…その上を上回ったんだよ！」

「浅はかだな。…てめぇは、道を間違えた。村を壊滅させたバケモンになっちまって…」

「…A、話したな！」

「Aは話してねぇぜ。…俺が調べたんだよ。」

…私は、二人が大切。
だけど、変わったやっくんも救いたい…欲張りだな…。

「…A、お前は目がいいんだな。」

この時のお兄ちゃんは、真っ直ぐ私を見た。
だから分かった。…何もかも知ってるって…。

だから……。

『お兄ちゃん、私負けないよ。』

「俺だってそうだ。」

そう、私の解放条件は……私が負けることだ。