記憶の嘘3【サボ】 (ページ9)

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好きな人ページ9

Aside

…昼間同じこと言うんだもん…ビックリしたよ。

「“闇が怖いなら俺とエースで守ってやるよ！安心して後ろから付いてこい！！”」

…覚えてないんだ…いつかは思い出してくれるよね？

…私だけ思い出さなかったら…。

するとノック音が聞え、返事をするとサボが入ってきた。

『サ、サボ！！…どうしたの？』

「…闇が嫌いなお前を寝かしつけに来ただけだ。」

…そっか。根本的にサボはこうゆう人なんだ…。
優しく見てくれる…お兄ちゃん。

『よ、余計！』

「そうか？……昼間は悪かったな…Aを泣かせちまった。」

『え？』

「え？って…守ってやるって言ったらお前泣いたんだよ！…結構気にしてるんだからな！」

『…あれは、好きな人も同じこと言ってた…だから泣いちゃったの。』

「…その好きな奴は、死んだのか？」

Aは首を横に振った。

『生きてるのかも分からない…けど、信じてるから。』

「…信頼してんだな。」

寂しい子犬みたいに言うんだもん…
反則だよ。

『…うそ。』

「はぁ？」

『生きててくれたの…見つかって嬉しかった！』

「うれ…そっか。」

『ねぇ、サボ。…一緒に寝てくれる？』

「………はぁ！？いやいや、さすがに好きな奴にもうしわけねぇつうか…あー…寝たいけど…！」

『大丈夫！…サボが隣に居てくれたら嬉しいから。』

「しょうがねぇな。」

サボは仕方なく入ってくれた。
私はそのまま抱き付いて眠りに付いてしまった。

「寝たのかよ！…ま、任務続きだったもんな…ありがとな、来てくれて…好きな奴とか聞きたい…いや、羨ましいけどそれでも俺はお前が好きだ…そんなわかんねぇ奴から振り向かせてみせる…！」

寝た私には知らない…いや、聞こえない。
そして、サボは私の額に口付けをするのであった…。

見たかった…！