記憶の嘘3【サボ】 (ページ26)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:43,568 hit

死の予感ページ26

Aside

体を起こした時、見てしまった。

そう、それはエースのビブルカードだ。

ビブルカードはその持ち主の命も現れると言う…。

消えかかっていた。

エースの死の予感だった。

「A？」

心臓はバクバクと高鳴り息も荒くなった。
そして、再び眠りの世界へ。

『ん……』

次に目が覚めた時は、サボはいなかった。
いや、珍しい人なら居た。

『ベティ…』

東軍軍隊長、ベロ・ベティだった。
彼女とは、連れてきてもらった時に此処で出来た初めての友達とも言える人物だ。

「久しぶりだな、A。…魘されてたぞ？」

『怖い夢を見たから…サボは？』

「ドラゴンさんからの呼び出しで出ってった。…ビブルカードか…」

『…兄のものなの。』

「そうか。で、兄貴は誰なんだ？」

『……火拳のエース。』

「っ！……そうだったか。…行く行かないは自分で決めな！」

『……え？』

「止められは出来ないんだろ？…なら、悔いのないよう生きれば…全うすればそれでいいじゃないか。」

『…ベティ…』

「まずは熱を治しな！それからドラゴンさんと話しな。…また会えたら話しようじゃないか！」

『ベティ…ありがとう…』

「ふ、礼なんて私には似合わないさ。」

ベティはカッコよく部屋を去っていった。