交錯する想い…3 (ページ11)

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かごめside

旅の途中、とあるお屋敷に泊まる事になった。
あ、ただでなんて言わないよ？弥勒様が上空に不吉な雲が現れている…と言われたら、当然お屋敷へ通してくれるわけで。

犬夜叉も半信半疑だったみたいだけど、本人に聞いたら案の定、“嘘も方便”と返してた。Aさんは知っていたみたいだけど、私はうすうす勘付いていたぐらいだった。

犬夜叉と弥勒様の言い合いの最中、四魂の欠片の気配がもの凄い速さで私達の元へ向かっているのに気付いた。
その相手は、犬夜叉の異母兄弟の兄…殺生丸だった。

犬夜叉「殺生丸！」

犬夜叉が驚くのも無理ないわ…殺生丸はお父さんの墓で左腕を斬り落とされた以来会ってなかったもの。てっきり死んだとばかり思ってた…
そんな事を考えてると、殺生丸は悠々と犬夜叉の目の前に降り立って距離を取った。

殺生丸「ふん…相変わらず動きが鈍いな。犬夜叉」

犬夜叉「殺生丸！何しに来やがった！」

殺生丸「くだらん事を聞くな。お前の腰の鉄砕牙に用がある」

犬夜叉「てめぇ、性懲りもなく…」

殺生丸「抜け、犬夜叉。抵抗の真似事くらいさせてやる」

犬夜叉「ほざけ！今度は腕たたっ斬るくらいじゃすまねぇぞ！」

鉄砕牙を抜いて斬りかかる犬夜叉に、殺生丸は軽々と避ける。私は弥勒様達に、殺生丸は犬夜叉の異母兄弟の兄で本物の妖怪だって教えていた。前に鉄砕牙を巡って争った事も…

殺生丸「ふん…思った通りだ。犬夜叉きさま…全く鉄砕牙を使いこなしておらんな」

犬夜叉「な、なんだとぉ！ふざけんなてめぇ！」

挑発に乗った犬夜叉は再び鉄砕牙を振り上げた。その一瞬を逃さず手首を掴んだ殺生丸。

殺生丸「太刀筋が丸見えだ…大きな刀に振り回されおって…」

すると、殺生丸は毒爪で犬夜叉の腕を溶かし始めた！このままじゃ犬夜叉の腕が！けど、犬夜叉も諦めが悪くてそのまま押し返した。

殺生丸「嫌な奴だ…」

犬夜叉から鉄砕牙を弾き飛ばした殺生丸。流れるように鉄砕牙を手にして……え？持った？！
結界で阻まれていたのに…しかも、斬り落とされたはずの左腕で確りと握ってる…どうゆう事！？