右斜め前の目黒くん (ページ28)

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里佳「蓮くん、ここ間違えてるよ？笑」

目「……え？どこ？？」

里佳「ここだよ、ここ！里佳が教えてあげる〜」

私がお兄ちゃんと話している間に、
さっきまで目黒くんに教えていた私のポジションは、
里佳ちゃんに入れ替わってしまったみたい。

…里佳ちゃん、嬉しそうだな。

"まだ一緒に勉強できるかな" って少し期待してたけど、
席立ってたのは私だし、仕方ないよね。

私の席も埋まってて、翔太と話してるみたいだし、
"キリがいいとこまで" って思ったけど……もう用なしかな。

邪魔しないように静かに帰る準備をしていると、
私に気づいた翔太から声をかけられた。

渡「おかえり、兄ちゃん何だって？」

A『生徒会なくなったから、一緒に帰ろって。
　だから、そろそろ出なきゃ』

渡「じゃあ、俺も帰るわ」

"話してた子はいいの？" と思いつつ、
いつの間にか課題を終わらせていたらしい翔太は
早々に帰る支度を始めた。

…翔太と帰るのも久しぶりだな。

「え～、翔太くん帰っちゃうの～？」

目「翔太くんも帰るの？

　……じゃあ俺も帰 (里佳「蓮くんはダメだよ！！」

里佳「まだ課題終わってないでしょ？？
　最後まで "付きっきり" で教えてあげるから！…ね？？」

目「わ、わかった……ありがと。
　…じゃあ、2人お疲れ！

　あ、阿部さん！さっきは教えてくれてありがとう！」

A『いえいえ/// 残りの分も頑張ってね』((ﾆｺ

里佳ちゃんの "付きっきり" にズキっとしたけど、
目黒くんにお礼言ってもらえただけで、
胸の奥でキュンと音が鳴った。

渡「ほら、A帰るぞ」

A『ちょっと待って！今行く！！』

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