19話 ページ21
幼い頃の私とAの映像が巨大モニターに映し出されると、ファンのみんなからも歓声が上がった。
｢二人ともかわいい〜！｣
｢ウタとAってこんなに仲良しなんだ！｣
｢この映像って、前に配信でウタが話してたところだよね｣
｢うん！かわいいなぁ〜｣
そう言ってステージ近くの観客席にいた子供たちが指差したのは、私が初めて作ったパンケーキを美味しそうに食べるAの映像。
Aの誕生日にサプライズで作ったんだけれど、うっかり焦がしちゃったんだよね……
他の映像でも、Aが夢見の悪い私を寝かしつけたり、歌に合わせてピアノを弾いたりしていて、懐かしさから胸の奥がじんわりと暖かくなっていく。
それはAも同じだったようで、ふたりでパンケーキ作りをしている時の映像を見てくすくすと思い出し笑いをしていた。
ｳﾀ｢A｣
『うん？』
ｳﾀ｢子供の頃はさ……すごく偶に、歌うことが怖くなることもあったんだ｣
『……うん、そうだったね』
ｳﾀ｢…でもね、
私はステージ上に飛んでいた映像たちを音符に戻し、手元に集めて小さな可愛らしい箱に納めた。
ｳﾀ｢A｣
『…なぁに、ウタ』
その箱をAに手渡し、改めて名前を呼ぶ。
Aは嬉しそうな、今にも泣きそうな顔で微笑んだ。
すぅ…と息を吸い、私は思い切り声を上げた。
ｳﾀ｢いつも支えてくれて、一緒にいてくれて、愛してくれてありがとう！
世界で一番！Aが大好きだよーー！！｣
会場に響き渡る、一番伝えたかった言葉。
それと同時にAに抱き着くと、当たり前のように温もりを与えてくれる。
『ありがとうっ……私も、世界で一番ウタが大好きよ！』
私たちがそれぞれ言葉を交わすと、ファンたちからも｢俺も愛してるぞ〜！｣｢ふたりとも大好きだよー！！｣と温かな声援が届く。
ｳﾀ｢Aが泣いてるの久々に見たよ〜｣
『ふふっ、ウタだって泣いてるじゃない』
お互い涙を拭いて、手を握った。
わあぁっと湧き上がる歓声と拍手に、ふたりで笑いながら手を振って応える。
ｳﾀ｢応援してくれたみんなも本当にありがとう！
これからもウタとAをよろしくねー！！｣
｢｢おおぉぉおーー！！｣｣
私がそう言うと一層大きな拍手喝采が鳴り響き、会場全体が一体となったのだった＿＿＿＿＿＿
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (11月10日 8時) (
レス) @page25 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - お久しぶりです。続きの更新が楽しにしています😊後、この小説はトラファルガー・ローオチでお願いします🙇 (10月21日 18時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2023年3月13日 1時) (レス) id: 967e5fc6bc (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 面白くて入りやすいです！！関係性や過去が気になります！頑張ってください！！ (2022年12月27日 23時) (レス) @page25 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めてまして、この小説は、トラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援しています。 (2022年10月27日 8時) (レス) @page1 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毘張 | 作成日時：2022年9月24日 21時
