15話 ページ17
『ふふっ…紹介ありがとう、ウタ』
明るい笑顔で背中をポンポンと叩かれた騎士は肩の力を抜き、少女のように小さく笑う。親しげな二人の様子を見て、観客たちは大きな声援を送った。
『ウタファンの皆さん、はじめまして。今日はウタの初ライブに来ていただき、ありがとうございます』
真水のように澄んだ声が淑やかに響いた。
観客たちのざわめきに臆すること無く、ウタよりもほんの少し高く落ち着いたトーンで話し始める。
『
｢｢おぉぉぉ…！！｣」
ｳﾀ｢あははっ！凄い歓声だね！｣
『…やっぱりやめた方が良かったかな』
ｳﾀ｢何言ってるの！みんなAの声が聞けて嬉しいんだよ。ほら、そのマントも取って！｣
『あっ、ちょっと…！』
Aの制止も聞かずに、ウタが白いマントを指先で摘み捲りあげると、Aの視界に真っ白な照明と会場中の視線が一気に降り注ぐ。
滑らかなツヤを纏ったプラチナブロンド、白く透き通った肌、文句のつけようがないまでに整った顔立ち。
そして何よりも人々の目を引いたのは、長い睫毛の奥で煌めく真っ赤な瞳と涙ボクロ。
宝石のように美しいその瞳は、ひとたび目が合えば心が惹き込まれそうな、けれど安息を与えてくれるような、不思議な魅力を孕んでいた。
初めてAを見たファンたちは｢すげェ美人…！｣｢想像以上だわ！｣と驚きと感嘆の声を漏らしている。
約2年間……少ない情報でしか認知されていなかった音楽の騎士の素顔が、映像電伝虫を通じて世界中に配信された瞬間だった。
しかし当人のAは、自分の顔が会場の巨大モニターに堂々と映し出されてしまったことへの羞恥心で、観客の反応には全く気がついていなかった＿＿＿＿
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (11月10日 8時) (
レス) @page25 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - お久しぶりです。続きの更新が楽しにしています😊後、この小説はトラファルガー・ローオチでお願いします🙇 (10月21日 18時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2023年3月13日 1時) (レス) id: 967e5fc6bc (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 面白くて入りやすいです！！関係性や過去が気になります！頑張ってください！！ (2022年12月27日 23時) (レス) @page25 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めてまして、この小説は、トラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援しています。 (2022年10月27日 8時) (レス) @page1 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毘張 | 作成日時：2022年9月24日 21時
