7.通学路 ページ9
バビルスまでは屋敷から一本道で、道の端には禍々しい木々が生えている。地面も荒野みたいだ。
Aちゃんと歩きながら空を見上げると、真っ黒な翼をはためかせて飛んでいく悪魔たちの姿。
僕と同じ制服を着ているから、きっと先輩か新入生だろう。
…まるでカラスの大群を見ているみたいだ。
そこで僕はふと思ったことをAちゃんに聞いてみた。
ｲﾙﾏ｢どうしてAちゃんはあの人達みたいに空を飛んで行かないの？…僕には羽が無いから歩くしかないけど、無理して合わせてくれなくても大丈夫だからね｣
『……』
Aちゃんはその場に立ち止まり、何も言わない。
その様子を見て僕はハッとする。
もしかしてなにか聞いてはいけないことを聞いてしまったんだろうか。
まだ魔界に来てから間も無いけど、悪魔の常識や暗黙のルールなんてものに無意識に触れてしまったのかもしれない。
どうしよう、とりあえず謝らないと…！
そう思って声に出そうとした時、Aちゃんは僕を見つめ、ニコッと笑顔を向けた。
『心配しないで入間、無理なんてしてないよ』
あれ、怒ってない…？
ぽかんと口を開けたままの僕の手を繋ぎ、再び歩き出す。
『入間が歩いて登校するなら私も歩くし、走って行くなら私も走る。入間が魔界に、この学校に慣れるまでは毎日一緒に登校するよ』
ｲﾙﾏ｢Aちゃん…本当にいいの？｣
『当たり前でしょ、私達は家族なんだから』
ｲﾙﾏ｢…！うん、ありがとう！｣
その優しい言葉が嬉しくて、僕は繋いでいた手をブンブン振りながら歩く。
そうしてしばらく歩くと、おじいちゃんが立ち止まる。
ｻﾘ｢じゃっ、新入生はあっちね。頑張って！｣
ｲﾙﾏ｢えっ｣
ついさっきまでベッタリくっついていたおじいちゃんは、バビルスの正門が見えたあたりでさっさといなくなってしまった。
ｲﾙﾏ｢おっおじいちゃん…？！｣
『行こう入間』
ｲﾙﾏ｢あ、うん！｣
Aちゃんに手を引かれながら、僕達は悪魔学校バビルスへと足を踏み入れたのだった＿＿＿＿
続く (更新停止中)
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キリヲ大好きすぎ侑明奈(プロフ) - 貴方の作品、お気に入り登録しましたよ！とても面白かったので！これからも頑張ってくださいね！o(^o^)o (2020年3月10日 23時) (携帯から) (
レス) id: 615cf5fcc5 (このIDを非表示/違反報告)
キリヲ大好きすぎ侑明奈 - 貴方のお話、面白いです！続きが楽しみです！ぜひ私の作品｢キリヲ先輩と人間ちゃん｣もぜひ読んで下さい！そのお話を見たらできればコメントや評価、アドバイスをお願いします！ (2020年3月10日 19時) (携帯から) (レス) id: 615cf5fcc5 (このIDを非表示/違反報告)
りいあ - 更新楽しみにしてます！！頑張ってください！！！！！オペラさんとかキリヲ先輩とかアズくんとかイケメン多すぎかよ//// (2020年3月5日 23時) (レス) id: 26cbb3c763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毘張 | 作成日時：2020年3月5日 20時
