紅の女王IV

Aッ!!!!!!と驚き ページ35

​───長尾side


長尾「にい、写真撮ろー！ってあれ、何飲んでるん？」


今日はAぇ! groupの全国ツアーの東京公演の見学をさせていただいた。

終演後、俺は同じく見学に来ていたにいと一緒にAぇさん達を控え室で待たせてもらっている。


『タピオカ貰ったの』

もきゅもきゅと小動物みたいにタピオカ咀嚼中のにい。

長尾「ふはっ、餌付けされとるんか」

『ここのミルクティー初めて飲んだけど美味しいのね。けえくんも飲む？』


俺達をここまで案内してくれはったAぇさんのマネージャーさんをちらりと見る。あ、目が合った。


「…そのタピオカ、末澤さんからです」

長尾「あっ、大丈夫です！今お腹いっぱいやからにいが飲みな、ね！」


末澤くんからのにいへの貢ぎ物なら飲む訳にはいかへん。

いくら貰った本人がええって言ってても…なあ？



佐野「羽月〜！！！！」


おっきな音させて晶哉が飛び込んできた。

で、びっくりして目がまんまるになってるにいにそのまま抱きつく。


佐野「俺のうちわ持ってくれてたよね、ね！」

『約束したからね』

佐野「んふふっ、嬉しい！！」


ぎゅー、と抱きしめられて少し苦しそうだけど嬉しそうなにい。


佐野「あ、タピオカ飲んでるん？」

『飲む？』

佐野「飲む！」


抱きしめたままのにいの手ずからタピオカを飲ませてもらう晶哉。



なんか完全に2人の世界やな…、悔しい。

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