紅の女王Ⅲ (ページ37)

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【早朝からの仕事で疲れている筈の紅谷だが、疲れていることなどおくびにも出さないそのプロ根性。
だが、身体は疲れに逆らえない。移動車中で船を漕ぐように、車の揺れに身を任せていた】

こっくりこっくりと静かに眠る羽月。手には開かれたままの台本が。

松村「あ、お疲れ様です。羽月の迎えに来ました」

【現場に着くと紅谷を迎えに来た、SixTONES松村北斗の姿があった】

花宮「羽月、北斗くん来てくれたよ」

松村「お疲れ様、もう少し頑張ろうね」

『ん、ほくと……？』

松村「眠たいだろうし、おんぶでもする？」

『…てぇつないでって』

松村「勿論」

松村に手を引かれて、現場へ。

“あの量の仕事をこなせるのすごいですね”

花宮「ほんとに。着いて回るマネージャー私でさえ、疲労感あるんですから本人はもっとですよね。毎日だったら倒れます」

【マネージャーの視線の先にはヘアメイクを直し終えて眠気覚ましにと松村とラジオ体操をする紅谷がいた】

【子役の頃から二人三脚で歩んできた紅谷とマネージャー。その絆は固く固く強固なものだ】

「原さん入られまーす！」

原菜乃華「おはようございます、お願いします！」

【11月に公開された“すずめの戸締まり”岩戸鈴芽役、原菜乃華。宗像草太役、松村北斗。そして、海部千果役の紅谷の3人で行うスペシャル対談】

『なのちゃん！』

原菜乃華「べにちゃん久しぶり！」

『遅い時間の対談になっちゃってごめんね』

原菜乃華「ううん、全然！べにちゃんと会えるの楽しみにしてたんだよ」

ぎゅ、と抱き合って話す羽月と原菜乃華。

それを遠目から微笑ましく見守る松村。

【紅谷は何度か原と共演しており、今回のアフレコもミニオンシリーズでアグネス役を務めた経験を活かして、原と松村にアドバイスをしたそうだ】

原菜乃華「べにちゃんは同い年なんですけど、尊敬する先輩なんです。人としても、アイドルとしても、女優としても強くて優しくて、何度もべにちゃんに救われました。
“すずめの戸締まり”のアフレコも忙しい筈なのに慣れるまで、ってアドバイスのために来てくれて。私、益々べにちゃんのこと好きになりました！」

『なのちゃん大好きよ！！』

原菜乃華「私も大好きー！！」