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俺の口から出た言葉から始まったAとの関係。
Aが彼氏との関係がどうなるか分かるまで、しんどい時に頼ってもらう…みたいな。そんなものだと思って「変な事口走ったけどまぁ大丈夫かな」って思ってた。しんどい思いしてる友達を助ける、そのくらいのもんだって。
「ジェシー、おはよ！」
「…あの、ちょっと、来て」
「壁、になって、ほしいかも」
今までよりも近くなった距離感、何かあると呼ぶときに小さく服を引っ張る控えめな感じ、しんどさに耐えながら頼ってくる素直さ。
…いやね！？前から知ってたよ！？全く知らない仲じゃなかったよ！？でもさぁ！こんな急に距離が縮んで、知らなかった姿を見せられたら、こう、ちょっとクるもんあるじゃん！？
なんて、変な勘違いをしそうになれば、
「じゃーね！」
なんて言いながら、彼氏と手を繋いで俺に元気に笑顔で挨拶したと思えば、俺に見せたのとは全く違う笑顔を彼氏に見せる。
うん。現実。見た瞬間に変な勘違いが覚める。俺はAにとって「頼る相手」で、そのおかげで距離が近くなっただけ。
それだけ。
そんなことを繰り返す。繰り返していれば思うことがある。
「いつこの関係が終わるのか」
この関係が終わるということは、Aと彼氏の関係がはっきりするということで。俺に頼る時、いつも悲しそうな顔をしているところを見れば、Aには幸せになってほしいし、俺には見せないあの笑顔をちゃんと彼氏に見せていてほしい。だから、終わるならいい方向で終わりたい。
…いや、まて。いい方向で終わりたいけど、俺とAの感じって、彼氏に気付かれたらすげーまずいんじゃない！？今のところあっちはあっちで他の子に忙しいみたいだから気付いてないみたいだけど、…って、ただ助けてるだけだからまずくないのか？まずいって思うのは、俺が…。
「また明日ね」
ぼーっとしていた俺の肩をトントンと叩いて、いつもの笑顔で挨拶をして去っていくA。キラキラと大きく丸い目に落ち着いた雰囲気の声。少ししか触れていないのに分かる華奢で小さな手。
俺を通り過ぎれば甘い目つきで彼氏を見て駆け寄っていく。かわいらしく少し高い声で名を呼びながら。
ぼーっとした思考の中で「あれ、俺にも向けてくんねぇかな」「あの声で呼んでくんねぇかな」なんて思うってことは、やっぱり単純ながら俺はAに落っこちてしまったらしい。
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あるく(プロフ) - 初めまして。素敵なお話し拝読させて頂きました。他の天羽様のお話も拝読させて頂けたらと青い鳥の方にJC84…よりリクエストさせて頂いております。DMが送信エラーになった為、こちらにご連絡として記載してしまい申し訳ございません。宜しくお願い致します。 (8月22日 1時) (
レス) id: 5b729f761e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天羽
| 作成日時：2023年6月11日 3時
