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森「おー！始まった！」
見上げる慎太郎を眺める私。…タイミング悪いな。とは思いながらも次々に打ちあがる花火は綺麗で目を奪われる。
「あ！今の！何かの形、だった、よね…？」
少し崩れた、何かの形に咲いた花火。思わず隣にいる慎太郎の方を向けばこっちを見ていて驚いた。けど、反応がない。そしてすぐにそれは違うとわかった。
こっちを向いてただけ。私を見ていたわけではない。目線はもっと奥。視線をたどれば、そこには一人で花火を見つめる花がいた。騒がしく花火を見る男子たちの中、大きくて、綺麗な目で空を見上げて、口角を少し上げて、たまに風で揺れる髪を直して。
花火を見るだけのその姿がすごくきれいで。好きな子のそんな姿、花火よりも見るに決まってる。…さっき変なこと、聞かなくてよかった。返事によっては今立ってられなかったかもしれない。
「花のこと見すぎ」
森「え！？み、みてない！」
嘘つくなよ。つかなくてもいいじゃんか。なんてため息が出る。煙が流れるのを待つためか花火が上がらなくなった。そんな少し静かな中、慎太郎の背中を押す。…ちょっと前にもこんなことしたな。
「行きなよ。せっかくの機会なんだから」
森「俺、緊張して花火見れないかも」
「いいじゃん。花のこと見てるってバレたら“お前のほうがきれいだから”って言えば。」
森「そんなの言えるかよ。漫画じゃねーし。…よし、とりあえず行くだけでも、」
「はいはい。いけいけ。話はあとで聞くから」
森「…Aいない間にもいろいろあったんだからな！まとめて話すからな！」
「はいはい」
冗談交じりで話さなきゃ、平静を保てなかった。足場の悪い道を私の方に体を向けながら、話しながら走っていく。
…少しでも浮かれるといいことない。調子に乗っちゃダメ。学んだ。二人の方を眺める。キラキラと笑い合う姿。…くやしいな。どう見たってお似合い。あと少し、花火が上がってて、慎太郎の隣にいれて、私の話に慎太郎が反応してくれてたら。…多分、止まらなくなってしまってたんじゃないかってくらい、もう私は慎太郎のことが好きだった。とっくにそれを認めていた。
足元のゴロゴロした石が目に入る。蹴ってやろうかと思ったけど、下駄だし、絶対痛い。
ジ「石より空見た方よくない？」
慎太郎がいた場所を埋めるようにジェシーが隣に立つ。さっきまで樹とかと「たまやー！」とか騒いでたくせに。
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あまは(プロフ) - よしのさん» 最高だなんて…ありがとうございます！もう少しで完結の予定ですが、それまでお付き合いいただけたら嬉しいです！ (2021年12月20日 0時) (
レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - シンプルに最高な作品に出会ってしまいました！！！ありがとうございます＾＾お身体ご自愛ください！ (2021年12月17日 11時) (レス) @page45 id: 2f2270aaf2 (このIDを非表示/違反報告)
あまは(プロフ) - hohoさん» 私もしばらく前に学生生活を終了した身なので記憶を引っ張りながらですが、そう思っていただけてすごくうれしいです！こんな作品ですが癒しになっているなら幸いです(笑)育児がんばってください！ (2021年12月16日 1時) (レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
hoho(プロフ) - きゅんきゅんを何処かに置いてきた私の癒しです笑。こんな高校生活送りたかったー！って思いながら育児頑張ります( ^ω^ ) (2021年12月15日 18時) (レス) id: 80be9b38a5 (このIDを非表示/違反報告)
天羽(プロフ) - ありありさん» 凄く嬉しいコメントありがとうございます！！すごく励みになります！また書きたいお話はあるのでしばらく後になってしまうかと思いますがジェシー落ちは書く予定ですので気長に待ってもらえたら嬉しいです！！ (2021年12月15日 14時) (レス) id: 13830d60cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天羽
| 作成日時：2021年11月7日 2時
