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多分、理由をわかってくれているジェシーは何も言わない私に話させようとはせず、ポロポロとまた涙をこぼしてしまう私の髪を梳いたり、頭を撫でたり、背中をさすってくれたりしながら、ゆっくりと落ち着かせてくれる。
「慎太郎に言った。距離置くって。一緒に学校来たりしないって」
少し落ち着いたタイミングで言う。特に驚いた様子もなく「うん」とだけ言う。やっぱりわかってたんだ。
「言った時も、今日来るときも大丈夫だったんだけど、樹に慎太郎居ないの聞かれたらなんか駄目で、」
「昨日、言う前から言わないとって、やらないとって思ってた。でも、慎太郎の名前聞いたら、なんか…」
ジ「…やらなきゃって、距離置かなきゃって気張ってたんだよ」
「…慎太郎居ないの寂しい」
ポロッと出てしまった本音。それと同時にジェシーの手が止まったのが分かった。そしてその温かさが離れていく。
「あとね、ちょっと、口滑らした」
ジ「ん？」
「…なんで距離置かないといけないか聞かれて、慎太郎のためって。…慎太郎と花のためって言った。でも、納得してくれなくて、…思わず好きだから、近くいるのしんどいって、言っちゃった」
言いながら、あの言葉を慎太郎がどうとらえたか、気になった。私が諦めるためにはなれるはずだったのに、あの言葉を言ってしまったからには本当にもう元には戻れなくなってしまった。
ジ「…そのままでいいんだよ」
「え」
ジ「Aがしたいようにそのままに。…言っちゃったのはしょうがないし、慎太郎がどうするかわかんないけど、Aはしたいようにやったらいいの」
やけに真剣な声なのに、視線はこっちに向けてはくれていなくて。それに、少し寂しさを感じた。
ジ「どうしたい？気まずかったら本気で避けてもいいんだよ？」
「それは、出来ない。…最後まで見届ける。ちょっと離れたとこから」
ジ「なら、流れに身を任せようよ。Aはできる範囲でやりたいように、今まで通りにする。あとは、慎太郎の出方次第。慎太郎が避けるか、いつも通りにするAに合わせてくるか」
「…それも、ありかもね」
ジ「距離置くのも初めてでしょ？もうなるようになれ！っていう感じ？」
「なるようになれ、ね…」
言ってしまったことの取り消しはできないし、やり直しもできないから。もうそれでいいかな、といつの間にかいつもの調子になっていたジェシーの言葉が心をとても軽くした。
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あまは(プロフ) - よしのさん» 最高だなんて…ありがとうございます！もう少しで完結の予定ですが、それまでお付き合いいただけたら嬉しいです！ (2021年12月20日 0時) (
レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - シンプルに最高な作品に出会ってしまいました！！！ありがとうございます＾＾お身体ご自愛ください！ (2021年12月17日 11時) (レス) @page45 id: 2f2270aaf2 (このIDを非表示/違反報告)
あまは(プロフ) - hohoさん» 私もしばらく前に学生生活を終了した身なので記憶を引っ張りながらですが、そう思っていただけてすごくうれしいです！こんな作品ですが癒しになっているなら幸いです(笑)育児がんばってください！ (2021年12月16日 1時) (レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
hoho(プロフ) - きゅんきゅんを何処かに置いてきた私の癒しです笑。こんな高校生活送りたかったー！って思いながら育児頑張ります( ^ω^ ) (2021年12月15日 18時) (レス) id: 80be9b38a5 (このIDを非表示/違反報告)
天羽(プロフ) - ありありさん» 凄く嬉しいコメントありがとうございます！！すごく励みになります！また書きたいお話はあるのでしばらく後になってしまうかと思いますがジェシー落ちは書く予定ですので気長に待ってもらえたら嬉しいです！！ (2021年12月15日 14時) (レス) id: 13830d60cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天羽
| 作成日時：2021年11月7日 2時
