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なんとか北斗とジェシー君の誤解を解きホッとしていれば、樹がもう一度「お前ら仲良かったの?」と聞いてくる。
「北斗は小学校からの仲。ジェシー君は今日初めて会った。ね?」
ジ「ねー。まさかほくちゃんだけじゃなくって樹とも仲良かったなんて」
樹「まぁ、俺らは去年から。な」
同意を求めるように私のほうを見るから頷く。すると、少し目を丸めてからちょっと笑った。
樹「お前、顔色よくなったじゃん」
「…え、嘘。悪かった?」
樹「最悪。真っ青。それで帰ってこないからどっかで倒れてんじゃないかと思って電話したんじゃん。」
北「樹が分かるくらいなのに慎太郎気付いてないの?」
樹「たぶん全く。やっぱ前までの慎太郎なら気付くよな?」
北「絶対。Aが具合悪いの先に俺が気付いたら"気づけなかった"とか言ってすねるくらい気にしてた。」
ジ「…ねぇ、さっきから出てくる慎太郎って誰?」
樹と北斗が盛り上がり始めてるのを眺めながら「そんなに慎太郎気付いてくれてたんだ」なんて思っていればジェシー君が私にコソッと聞く。
「私の幼馴染。北斗とも付き合い長いよ。」
ジ「へー…仲いいんだ?」
「仲いいっていうか…一緒に居るのが当たり前、みたいな。生まれてからずっと一緒だし」
なんとなく、苦しくなってしまい言葉尻が小さくなってしまう。一緒に居るのが当たり前…、自分で言ったそれに引っかかってしまう。
「…多分、ジェシー君と仲良くなれると思うんだよね。私の勘だけど」
ジ「そうなの?なら今度会ってみたいな」
「ぜひ会ってよ。相性いいはずだから」
ジ「本当?それは楽しみ。…それとさ、」
「ん?なに?」
ジ「俺のこと、ジェシーでいいよ。これからよろしく」
パチン、とウインクしながら言う姿がすごく様になっていて驚きながら頷いた。私と慎太郎が二人で合図を送り合うときにするようなウインクとかとは違って、なんというか、似合っていた。
それと同時くらいに予鈴が鳴る。戻んないと、と思っていれば盛り上がっていた樹たちもその音に止まっていた。
樹「戻らないとな、動ける?」
「大丈夫。じゃ、ありがとね」
二人に声をかければひらひらと手を振りながら見送ってくれた。教室戻りながらも「大丈夫?」なんて心配してくれる樹が珍しい。いつも馬鹿にしてくるけどこういう優しいとこあるから恨めないんだよな。
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あまは(プロフ) - ありありさん» コメントありがとうございます!ドキドキしていただけてうれしいです!!話も更新ペースもゆっくりかとは思いますが、頑張ります! (2021年11月4日 2時) (レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
ありあり(プロフ) - もうドキドキが止まらなく、すぐにお気に入り登録いたしました!作者様の文才すごい!更新楽しみにしてます!応援しております! (2021年11月3日 18時) (レス) id: 991e71cbdc (このIDを非表示/違反報告)
あまは(プロフ) - かなさん» そう言っていただけてすごくうれしいです!ありがとうございます!ゆっくりになるかとは思いますが、頑張ります!! (2021年10月23日 1時) (レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 素敵な作品を見つけてしまった……!更新楽しみにしてます!頑張ってください^ ^ (2021年10月21日 23時) (レス) id: a4d97af994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天羽 | 作成日時:2021年10月8日 3時