4 ページ4
.
授業が終わり昼休み。花と弁当を食べる準備をしていればパタパタと慎太郎が現れる。
森「教科書、ありがと。本当に助かった」
「それはよかった」
森「ちょうど今日あてられてさー。なかったら大変だった」
なにが「なかったら大変だった」だ。持ってたくせに。ヘラヘラ笑いながら言う慎太郎の声を聞き流しながらお昼の準備を進めた。
森「ほら、行くよ。｣
準備を終えぼーっと携帯を見ていれば肩を勢いよく叩かれる。驚いて顔を上げれば不思議そうな顔をした二人が立っていた。その顔は私がしたいんだけど。
「聞いてなかった」
森「だから、花ちゃんにお礼で飲み物おごることにしたから行こ」
「…それ、私いる？」
森「まぁまぁ、今後の予約みたいな？次忘れた時のための前払い、みたいな。」
パチンとウインクをされる。あぁ、多分花と話す口実を作ってあげたからそのお礼的な意味なのかな？
「わけわかんない。忘れないように頑張れよ」
森「頑張るけどさ、…ほら、いこ」
「…二人で行ってきてよ。私待ってるから」
ウインクを返す。二人で行ってこい、という意味を込めて。慎太郎は最初気付かなかったが、何度かウインクを送る間に気付いて少し考えてから、わかったように顔を晴れさせて「なら、行ってくる」と花を誘って教室を出て行く。
なんとなく二人と一緒に居たくなくて、それよりも一人でいたいと思ってしまった。
「…いただきます」
いつ帰ってくるかわからないから先に食べてよう、と弁当に手を付ける。
「なぁ、慎太郎って花ちゃんのこと好きなの？」
「んっ！？」
食べ始めてすぐに、ドストレートでタイムリーな質問が振ってきたことに驚いて喉が詰まってしまう。「大丈夫かよ」なんてゲラゲラ笑われる。落ち着いてから「お前のせいだぞ」の念を込め、質問をしてきた張本人を小さくにらんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまは(プロフ) - ありありさん» コメントありがとうございます！ドキドキしていただけてうれしいです！！話も更新ペースもゆっくりかとは思いますが、頑張ります! (2021年11月4日 2時) (
レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
ありあり(プロフ) - もうドキドキが止まらなく、すぐにお気に入り登録いたしました！作者様の文才すごい！更新楽しみにしてます！応援しております！ (2021年11月3日 18時) (レス) id: 991e71cbdc (このIDを非表示/違反報告)
あまは(プロフ) - かなさん» そう言っていただけてすごくうれしいです！ありがとうございます！ゆっくりになるかとは思いますが、頑張ります！！ (2021年10月23日 1時) (レス) id: aa4a13b0c9 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 素敵な作品を見つけてしまった……！更新楽しみにしてます！頑張ってください^ ^ (2021年10月21日 23時) (レス) id: a4d97af994 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天羽
| 作成日時：2021年10月8日 3時
