料理をしないと出られない部屋 中在家 ページ5
看板の内容を見て、一人涙をこぼしてガッツポーズをする私と不思議そうな長次。安心できる長次と料理なんて御茶の子さいさいだ。
普段は何もない部屋にはいくつかの調理道具と具材がある。長次はそれらを吟味しながらこう呟いた。
「……ボーロでも作ろう」
「ボーロ？！長次のボーロ大好きだから嬉しい…！良ければ作り方教えてくれない？」
そう尋ねれば、長次は分かったと返事をした。片栗粉、卵黄、砂糖、牛乳、これだけあれば出来るらしい。あまり料理をしない私からして見れば、長次の料理には毎回驚かされる。私より女子力あるってどういうこと？
卵黄と砂糖を混ぜ、その次に片栗粉を投入し混ぜ合わせる。この混ぜ合わせる作業が意外な事に大変だった。最初は混ぜやすいのだけど、割と力がいる。
苦戦していた私を見兼ねて長次は近くにやってきた。やってくれるのかな？そう期待した私とは真逆の行動。私を背後から抱きしめるようにピッタリと密着し、手を重ねて一緒に混ぜてくれる。
「ちょ、長次…？これだとやりにくよね……？」
「私がこうしたいのだから、これでいい…」
顔がより怖くなった長次だけど、それは長次が喜んでる証拠。ボーロ作りを心の底から楽しんでいる様子だ。私は私で今の体勢が心臓に悪いけど…。
「丸めやすい固さになるよう、様子を見ながら牛乳を加えて混ぜる…」
ボソボソと耳元で聞こえて擽ったい。長次の大きくて暖かい手は未だに私の手の上にある。
「後は食べやすい大きさに丸めて焼けば、完成だ…」
「えっ、簡単！これなら私も作れるね」
「…ﾓｿ」
二人で食べやすい大きさに丸くする。必然的に長次の方が大きくなって、私のは小さくなる。手の大きさが違うから仕方ないけれど、パッと見てすぐにどっちが作ったか分かる。
そして完成したボーロ。口に入れればとても美味しい香りが広がる。長次もそれをしみじみと味わっていた。
「……長次。あーん」
「？！」
私が丸めた方のボーロを差し出せば、とても驚かれた。食べるのを躊躇っていたが、そっと口にしてくれる。仕返しと言わんばかりに長次もボーロを差し出した。
「ん…美味しい。これ、食べきれないからお裾分けしてこない？」
「そうだな…。独り占めは良くない…」
「じゃあ一緒に行こ…！」
「あぁ」
(＿＿私は、今の時間を独り占め出来ただけで満足だ…)
口移ししないと出られない部屋 凄腕→←接吻しないと出られない部屋 土井＋諸泉
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ツナマヨ(プロフ) - 更新お疲れ様です！リクエストなのですが尊奈門であーんをしないと出られない部屋をお願いします (3月1日 23時) (
レス) id: 4e6b57cb3e (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リクエスト失礼します。高坂陣内左衛門で媚 薬お願いします！ (2月4日 18時) (レス) @page46 id: 09b330d235 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - 返信遅れてすみません｡ (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - わざわざ教えてくださりありがとうございます｡ (1月19日 18時) (レス) id: e072502e04 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの作兵衛(プロフ) - 幽霊さん» 「閉じ込められた…？」になっております。ログインされてないと閲覧出来ないのでログインする事を推奨しています🙇 (1月13日 7時) (レス) id: 8a20bca9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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