仮面を外す時 (ページ6)

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story５ページ6

彼女にトレーニングメニューを渡した後、僕は心配になって後を追う事にした。

コビー「…海岸がいいなんて言っちゃったけど…心配だ」

彼女は女性だ。もし高波にでも襲われたら…。そんな事を考えるうちに走り出していた。

ーーー外ーーー

『んー！もー、ちょっと！』

もうすぐで手が届きそう。どうしても中を見たかった。もしかしたら____からの手紙かもしれない。

『んー！…わぁ！！？？』

ズルっ！！

突然、足が滑って深いところに落ちてしまう。それと同時に高波が襲ってきて海水を飲んでしまった。息ができなくて、苦しい。

『だ、誰、か…！！助け…！！』

もうだめだ。そう思った途端、身体の力が抜けた。最後に見たのは、花柄のバンダナだった。

ーコビーsidー

彼女を影から見ようと海を覗き見した。

コビー「っ！？ちょ、」

海に入っていく彼女を見て、僕はいつのまにか走り出していた。

コビー「っ！」

『だ、誰か…！助け…！！』

コビー「剃ッ！」

バシャンッ！！！

意識が薄れていく彼女の手を引っ張って、僕は素早く陸に引き上げた。

コビー「ッ、Aさん！！Aさん目を開けてください！！」

死のうとしたのか？それとも何かを落とした？

目を覚さない彼女の頬を優しく叩いてみるが反応は無い。海水を飲んでいるのかもしれない。

コビー「クッ………すみませんッ！」

応急処置で人工呼吸を選んだ。それ以外道がない。肺に空気を送る。

『…う''ッ、ゲホッゲホッ！』

ーYOUsidー

目を覚ますと、見慣れた人がいた。海の音が耳に響く。

『……コ…コビー…大佐？』

バンダナも眼鏡も、コートもマフラーも全部無しのノーマルのコピー大佐が、私を見下ろしていた。

どうしてそんなに悲しそうな顔をするんだろう。私なんか、この人達にとっては足手纏いなのに…。

『コビー、大佐？……どう、して…そんなに…悲しそう…なんです、か？』

コビー「！当たり前じゃないですか！どうして海に入ったんです！？貴方、もうすぐで死ぬとこだったんですよ！！」

『…それで、良かったんです…私は…』

座り直してコビー大佐に言う。

『…死ぬべき人材なんですよ…私』

言ってしまった。コビー大佐はずっと下を向いて黙っていた。

『す、すみません！失礼しました…助けてくださり本当にありがとうございました！』

その場を離れたくて、すぐに離れた。